2017年12月12日

進撃の巨人(24巻)(諌山創)

進撃の巨人 24巻



(ネタバレ有りと言えるかも)

24巻さっそく読みました。
あたらしい角度から物語を語りつつも、ちゃんといままで謎だった部分の解を描いていて、20巻以降はぐんぐん面白くなってると思う。
23巻は、新しいキャラクターも出てきたし、また新しい人間関係を覚えなくちゃいけないということでちょっと混乱したけど、24巻はそのエピソードと過去と、そして現在をつないでくる展開で25巻が楽しみすぎるでしょ……年に3冊しか出ないのにこの引き!!

車力の巨人・ピークちゃんがすごいカワイイ。私好み……いや私のことをよく知ってる方なら「そうだね好みだろうね」って感じわかると思うの……

あと、最近出てなくて寂しかったアニちゃんもがっつり登場してて、アニちゃんも大好きなのでうれしい。

進撃の巨人のすごいな〜と思うことは、キャラクターが(どんなに変人でも)根っこでちゃんと確立しているというか、やっぱりこの子はこの子なんだ、どのサイドにいても、どの時代で違うことをやっているように見えても一人の人間なんだっていうキャラクター設計があるところかなあ。
こういうのは設定資料で何とかなるものじゃなく、物語を作る人がちゃんとその人と付き合って「この人間はこういう人間だ」と理解してないとできないかも。
ライナーさんだって複雑な立場と人間で、それは表にも出ているけど、でもどんなに矛盾した行動や矛盾したキャラだという設定でも、やはりライナーさんであるという枠からははみ出ていないと感じる。
安定して、ライナーさんはライナーさんなのである。


あとはいまの超大型巨人さんとかはどうしていらっしゃるのか……その辺が気になるけど、次巻以降でそちらサイドの現在も語られるかな?


posted by 藤村阿智 at 11:20| マンガ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年11月01日

漫画、文房具紹介本など同人誌を電子書籍で配信中

コミティアコミックマーケットなど、同人誌即売会で頒布した作品の一部を
電子書籍にて配信中です。

各ストアの藤村阿智作品一覧は以下のページで見られます。
【AmazonKindle】
https://www.amazon.co.jp/%E8%97%A4%E6%9D%91%E9%98%BF%E6%99%BA/e/B072BPSCCY/
【BOOK☆WALKER】
https://bookwalker.jp/author/85116/
【BOOTH】
https://achi.booth.pm/

今回ピックアップするのは「メルプのまんが」シリーズですよ。
これはキャラクターの日常ギャグ漫画なのですが、ゆるキャラではないという自負を持ってもう20年近く描いているキャラクターです。
今回は11月3日の創作同人電子書籍いっせい販売に向けて予約登録した5巻が最新です。
このシリーズの新作もかかなくちゃな〜。

https://bookwalker.jp/author/85116/
ブックウォーカーさんでは試し読みもできますのでぜひ!
試し読みは中の数ページが読めるのではなく、新たに構成した内容紹介になっています。

メルプのまんが 5 試し読み_001.jpg
ラベル:電子書籍
posted by 藤村阿智 at 10:27| その他 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年10月19日

×××HOLiC 戻(CLAMP)4巻

×××HOLiC 戻(CLAMP)4巻



4巻読みました。うーん。

もともとこのHolicシリーズは、CLAMPの同時連載「ツバサ・クロニクル」と世界がリンクしていて、
ツバサのほうを読んでいない私はツバサ関連の話が出てくると「???」となりながら読むしかないんですが、4巻はさらにきつかった。ツバサがわかんないとさっぱりだよ……
「戻」になってからはとくに、Holic自体が「謎におわせ・解は無し」で進んでいるので、それだけでもさっぱりなところに、他の作品を読んでないとわからない何かがくっついてくるってのはもう全体がわけわからないじゃないですか。

そして4巻は今まででもさらに、動きがなく謎が散らばる1冊になっており……
雰囲気やキャラクターは好きなんだけどなあ。Holicだけで読めるようになってくれないかなあ。
posted by 藤村阿智 at 11:21| マンガ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年10月06日

好奇心は女子高生を殺す(高橋聖一)1巻

好奇心は女子高生を殺す1巻




web連載で見かけてから読みたいと思っていた1冊。
まとめて読みた過ぎて、web連載を追いかけてなかったんだけど……(すいません)
単行本が出たのですぐ買って、ちょっと他のを読んだりしていたら時間が空いてしまった。

これは一気に読まなくても、一話ずつ読んでも楽しいだろうな。
私は一気に読んで「むふふ……次の話はどんなかな」って思いながらページをめくるのが好きなんだ。

内容は、高校生になった少女「みかん」と「あかね子」の二人が、友達になるところから始まるSF(すこしふしぎ)ストーリー。
宇宙に飛び出すことも異空間で不思議体験することもあるけど、学校や通学路に不思議が降りてくることもある。
基本はもう、元気印でポジティブ、人生たーのしー!な「みかん」ちゃんと、楽しいって……?わかんない、でも、いま知ったコレたーのしー!的な知的少女「あかね子」ちゃん の二人が、いつでもラブラブって感じです。百合モノじゃないですけど、友情を超えた「好き」が二人を取り巻いている。
いいなあ。こういうの。
ぴったりしてるけどべったりしてない感じ?

エピソードはどれも好きだけど、あかね子ちゃんが頼りになる話はより好きだな。
ゼリーの話とか、みかんちゃんがテストで満点取る話とか。

隙のない作画もすごい……webより紙のほうが見やすいかな(慣れの問題か?)
もちろんこういう漫画だとカバー外すよね。

カバー巻末折り返しの間違い探しには納得がいかない。間違いが地味すぎてクイズとしてはどうか!?
(サイゼリヤの間違い探しは毎回挑戦している。まだあっちのほうがわかりやすいぞ!?)

2巻も楽しみです!
posted by 藤村阿智 at 11:24| マンガ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年09月19日

ポーの一族〜春の夢〜(萩尾望都)

ポーの一族 〜春の夢〜 萩尾望都





読んだ。
なかなか読み始められなくて、つい買ってから2か月ぐらい置いたままになっていたけど……
ようやく読みました!

ポーの一族は大好きで、とにかく好きで、別格なのですが
やはり新作も好きだ。
絵柄は変わったかもしれない、でも、萩尾先生の漫画は最新作「王妃マルゴ」も愛読しているし、「残酷な神が支配する」も何度も読んでいるので違和感なく読めてしまう。

中身は変わらず美しいですよ。
ちょっと要素が多かったような気がするけど、それでもすんなり入ってくるし。
キャラクターや舞台、時代、立ち位置やそれぞれの考え方を、説明せずに言葉遣いや立ち振る舞いに入れ込んでくる手腕はいつ見ても本当にすごい。

第二次大戦中のイギリスで出会った、ドイツ人でユダヤ人の美しい少女と、永遠の時を生きるバンパネラのエドガー、アランを中心に、今を生きるということ、永遠に生きるということを同時に描いていく。

エドガーは、最愛の妹を亡くしてからというもの心に大きな穴をあけたまま時を過ごしていて、
出会う美しいものを愛することで穴を埋めようとしているように見える。
エドガーがいれば、一緒にいられればそれだけでいいと思っているアランには
「自分では穴が埋められない」と言う現実が常に突きつけられているようで、アランの立場になっても切ないんだよねえ。

エドガーは大きな心の穴を抱えたまま、ふわふわと幻のように、人々の記憶にだけその姿を残して時を旅している……


また番外編のように、あたらしいポーの一族が描かれてもいいなあと思った。
posted by 藤村阿智 at 16:01| マンガ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年08月28日

御嶽山噴火 生還者の証言(小川さゆり)

御嶽山噴火 生還者の証言 あれから2年、伝え繋ぐ共生への試み (ヤマケイ新書)



読了。
2014年9月27日の御嶽山噴火の日、登山をしていた登山ガイドの方が書いた本。
いろいろな葛藤の中、2年たって体験を残したい、噴火を風化させたくないという思いで書かれている。

その日自分がみたもの、体験したこと、その後のことが書かれていて、
今までにも記事やSNSで実際にその場にいた人の話は読んでいるけど、また一つ体験談を読めて噴火の怖さが身近になってくる。著者の小川さんだけでなく、その日に他の箇所にいた登山者の体験も掲載されているので、決して一人だけがみたあの日のあの山というわけではないところがいい。

上のリンク先、amazonレビューでは「わたしもあの日いた。★5つ」の人と「わたしもあの日いた。★1つ」と同じ場所にいた人の中でもきっぱり分かれている。
著者は山岳ガイド(御嶽にはガイドでなくプライベートで、下見のため登っていた)として、今後活火山で登山中に噴火した場合、どうすれば少しでも対処できるのか、これから噴火による死傷者が出ないようにするにはどうすると良いかを考えて書いている。
★1つの方は、「あれは運でしかない、生きる技術なんてない。共感できない」というご意見。
私も、読んでいて「かなりの割合で運に左右されそうだ」と思った。
でも「かなりの割合」であって、ごくごく少しだけど、運だけじゃない、自分で対処できる技術と言うか考え方があるような気もする。
(著者はそのことを書くにあたって、他の登山者の気持ちを考え慎重な表現を心がけていると読み取れる。)

「あの場所にいて、運よく噴石や風向き・近くの地形や小屋などの条件がいいほうにそろった時」
それを活用できるか?気づいて行動できるか?というのは、知っている・心構えがある状態だとだいぶ変わってくるんじゃないか。
噴火して、噴石が降ってくるからまず身を隠す・頭を守るということを知っているのと知っていないのだと行動が変わると思う。
小屋の位置や大きな岩を確認して、もし噴火したらあそこに隠れることができるな。と常に考えるのも行動に影響するだろうし。
雷や吹雪でも、「あそこに避難小屋がある」と言うのを知っていたら逃げ込んだりできる……と言うのを、噴火と言うどうにもならない災害にあった時にも少しは応用できるんじゃないか。

噴火当日、なんとか逃げて下山して、マスコミへの対応をした結果、伝わり方がまずくて非難された話なども、もしそういう災害に会った時に体験を話すならどうしたほうがいいのか考えさせられる。
「真意から歪んで伝わる」という体験があったせいか、この本の中盤は同じことが違う表現で繰り返されて、ちょっと読みづらく感じる。
ご本人が監修しつつ、ほかの人が聞き書きでまとめたほうが読みやすくなったかもしれない。
「ここを飛ばせば〜」と書こうと思ったけど、飛ばしちゃうのもなあ……三章がもう少しすっきりしてたら。大事なことなんですけど、読んでてぐるぐるしてしまう。


著者は、もう活火山には登りたくない。と書いている。
人気のある富士山だって活火山で、いつ噴火が起きてもおかしくない。
御嶽山の噴火はたくさんの人がなくなったけど、噴火としては小規模なものらしい。
人気のある山、とてもいい季節、いい天気、一番人が多い時間帯……という条件が重なりすぎて大災害になったとは言え、ほかの活火山だってどんな条件の時に噴火するかはわからないのだからね。
活火山はいつでも噴火しておかしくないと思っていたほうがいいですね。


※私は電子版で購入したけど、紙本のほうが、巻頭の図や写真を見ながら本文を読めていいんじゃないか。
電子でもできないことないけど、あとで気づいてもちょっと面倒だから……
ラベル:登山 遭難
posted by 藤村阿智 at 11:25| 小説・エッセイなど | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年08月16日

フイチン再見!10巻(村上もとか)完結

10巻にて完結。
女流漫画家、上田としこの生涯。

フイチン再見!10巻



過去記事もあります。5巻で感想書くの途絶えてたのか……
フイチン再見!(村上もとか)1巻〜5巻: 漫画の感想ブログ ホンヨンダ
http://honyonda.seesaa.net/article/413881232.html



私の母が上田としこ先生の「フイチンさん」のファンで、私も高校生ぐらいの時に復刊した愛蔵版を読んでいる。
上田としこ先生を知っている同世代はすくないかもしれない。
私自身、フイチンさんは読んだことがあっても、どういう人が描いたのかと言うことはまったく知らなかった。

京都に国際マンガミュージアムができた時、漫画家の皆さんから寄せられた開館記念の色紙イラストの中に上田としこ先生のイラストもあって、それを観た時「あっ!フイチンさんの上田としこ先生だ!」と思った。
ほかには、フイチンさんがアニメになった時も、制作会社のwebサイトから通販で取り寄せ、実家に送ったなあ……
こないだ復刊したフイチンさんももちろん購入して、やはり実家に送りました。





読んだことのない人にはぜひ! おすすめしたい。
これを読んで中国(ハルピン)へのイメージが変わった、というか「いいなあ、楽しそうだなあ」という印象になった。


10巻は最終巻。上田としこ先生が漫画界の先頭を走ることは無くなったけど、新しい漫画と次々に生まれてくる女性漫画家を支え続ける。こんな姉御が知り合いだったら心強いだろうなあ……

そして、戦争が終わってから何年もたっているというのに、それでも戦争で受けたつらい思いは癒えないまま、自分にも、家族にも、戦争を体験した人々の作品にも残っていく。

前にも書きましたが、上田としこ先生は裕福な家庭の生まれで、戦前も戦中も素敵な服と髪型でおいしいものを食べたり画塾へ通ったりしているわけですよ。
いままで戦時中を描いた漫画と言えば、どちらかと言うと貧しい一般人がさらなる苦労を強いられる話がほとんどだったので、裕福な人目線の戦時中って言うのは新鮮に感じた。

「この世界の片隅に」の映画を見た若い人が「顔も見たことない相手のところへ嫁に行くとかいう設定は無理がある」と、あの頃の時代だったら別におかしくないことの雰囲気をつかめずにいる話を読んだけど、
私だって「戦前にホットケーキとかあるの!??ワンピースとか帽子とか洋風のものを身に着けてたり??」ぐらいのイメージですよ。なんか逆に戦前の人なんて遠い昔の人で、私たちの世界はいろいろあって恵まれているからあのころとは違うと思ってしまうんだけど、戦争より前にもいろんな楽しいものや今と同じものが存在していて、それを失ったり手に入れられなくなったりしていたということをこの漫画シリーズを読んで改めて、初めて実感してしまった。


10巻では漫画界も盛り上がって、たくさんの雑誌が創刊されて新しい漫画がどんどん出てくる様子も描かれる。トキワ荘メンバーも活躍するし、劇画が主流になっていく中で手塚治虫が苦悩したり。

上田としこ先生は2008年に90歳で亡くなって、わたしもその時のことは覚えている。
ネットのニュース記事を見て、「エッ!……ああ……」と言葉にならなかったっけ。
10巻ラストはすっと眠るように亡くなるまでが描かれている。まさに伝記のようなシリーズになりました。

作者・村上もとか先生が3か所ほど出てくるところも面白いですね。
同じ時代を生きているというのはこういうことかと。自分の人生とも重なってくる。
私自身も、そろそろ私が生まれて〇歳だったあの頃の話か〜、そのころこんな感じだったんだな〜と思うとまた見えるものが変わってくる。

全編にわたって、東京の昔の街並みが描かれているのも見どころ。
知ってるあの場所の、あのころからある建物や変わってしまった街並みを見るのも楽しい。


posted by 藤村阿智 at 11:27| マンガ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年08月03日

ヒゲ母ちゃんと娘さん 1巻(ヤマモト喜怒)

ヒゲ母ちゃんと娘さん 1巻(ヤマモト喜怒)




ああ〜もう好きすぎる。
TwitterでUPされてた頃にも読んでいたけど、その後ふんわりジャンプに移行してからもすごく楽しみにしてて、火曜日更新なので火曜日になると……少なくとも水曜日には「あっヒゲ母ちゃん更新日だ!!」と読みに行ってしまうよ。

http://www.funwarijump.jp/manga/hige
試し読みと最新の話が無料で読めるからまずは!ここから!

内容は、お母さんと娘さん(赤ちゃん)とのほのぼの日常エッセイ、子育て漫画なんだけど……
とにかくキャラデザが強烈でしょ。上に表紙が出てますけど、お父さんと娘じゃなくて
母ちゃんがあのザンギエフ的な……(ザンギエフっていうな)
夫でお父ちゃんの人は……ガイル的な……
娘さんは娘さんだけど……
あと猫のゴメスさん……

作者のヤマモトさんが自画像をヒゲで書き始めちゃったからそのまま母ちゃんがヒゲのムキムキになってしまったわけですよ。ヒゲ母ちゃんというノンフィクションじゃなくて、ただ単にそういう風に描いちゃったんですよ!!


その強烈なキャラデザはおいておいても、とにかく漫画が面白い。
目の付け所と、アウトプット?
赤ちゃんや猫がこういう風にしそうだな〜っていう範囲を超えずに、でも最大限に面白く表現された
奇声や行動はもうページめくるたびに笑っちゃう。

ギャグってやっぱり、読者と好みが合うかどうかってのが大きいと思うんですけど、
私の好きなギャグにぴったりあってしまったんですよ……

あと夫も魅力的。実は大人たちはそんなに突飛な描かれ方をしてなくて、おとなしいもんなんだけど、それでもにじみ出る魅力。
モヒカンだけど超優しい、受け止めてくれる感じの旦那さんにもメロメロ……

きっと子育ては大変なこともいろいろあるんだろうけど、なんだか本当に大人の、距離のある目線で赤ちゃんのおかしみ、家庭のおかしみを客観的に伝えてくれるところがいいのかもなあ。

とだらだら書いたけど、2巻が8月18日発売だそうで!買います!!

こちらもまだ買ってない……買う!



posted by 藤村阿智 at 16:53| マンガ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年06月29日

長野県警 レスキュー最前線

長野県警 レスキュー最前線



遭難関連の本を結構読んでいる。

上記はそんな中で購入した本。

長野県は山がたくさんあって、百名山も集中しているし、登山者も多いから、遭難事故も多くなってしまう。
救助に当たってる人は大変だ。

救助隊の中でも、長野県警の救助隊OB・OGや現役隊員まで、現場を見てきた人の作文が集められた本。
文集みたいでなんか不思議だ。
でも、それだけいろんな隊員から見た登山と救助が一度に読めて面白い。
救助する側の気持ちや、遭難の事例、登山者にお願いしたいことなど。
厳しい文章もあるけど、まあそれはそうだよね〜と納得。
遭難した人や家族とのやり取りが救助隊目線で書かれているのもほかの遭難本と違うところ。


志願して隊員になった人もいれば、任命されて苦労しながら救助する人もいたり。
他県からも山が好きで救助隊になりたいと長野県警に入る人がいるんだなあ。
そういうのも特殊な状況かもしれない。

女性隊員も何人か手記を寄せているけど、みんながみんな
女性だから男性のようにできないことを悩んでいて、訓練や救助は男性と同じように求められているのに、
女性ならではの気遣いなんかも求められていたり心がけていたりで大変。
女性ならではの気遣いなんてものまで求められるのは大変じゃないか……
うーん。

なんにせよ、いろんな人の目線で遭難・山岳救助が書かれているのはいいですね。
小諸の懐古園でヘリコプター「やまびこ」が展示されているのを見たこともあるので、やまびこの話はグッときました。
posted by 藤村阿智 at 10:35| 小説・エッセイなど | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年06月26日

「ワンピース」読み返している

漫画「ワンピース」読み返しているよ。
とはいっても、だいぶ長い間新刊を買うのをさぼってて、70巻までも持ってないんだけど……

いま66巻あたりを読み返しているところ。

読んでて「うーん」と思っちゃったところをメモしておく。
べつに悪いマンガじゃないと思うしすごいな〜わたしには描けないな〜って思いますけれど。
それでもなんか「うーん?」と思っちゃうことがある。

その正体の一部にちょっと気が付いたというか。個人的な好みの問題なんだけど。
とくにこの61巻から66巻まであたりの、深海にもぐって人魚・魚人となんやかやあるところね。
私は置いてけぼりになっちゃってるというか。
ルフィたちのすごさがよくわかんなくなっちゃった。
敵も味方も限界とか体力・ダメージゲージがわからない戦いを見ている感じか。

麦わらの一味は2年間それぞれ修行して強くなったわけで、まだその強さの全貌はわからない。
そして、いまのところ弱点は無いように見える。
ピンチなんて、「私のしらないなにか」で解決しちゃうんでしょ。という感じ。
アーロンパークあたりですでに、ルフィたちのすごさは言葉で解説されるようになってきてて、読者としてはあまり実感や考察をしなくても「ルフィはすげえんだ。まわりがみんなびっくりしてるもんな」と思いながら読んでいたように思う。

何がダメージだったのか、どこまでダメージを与えればいいのかわかんないけどとにかくちょうどいい感じに敵を倒した。という展開が続いている気がする……
昔はもうちょっと、「この敵はこういうすげえ奴だからルフィの能力じゃかなわないんじゃ……!」っていうハラハラがあったよね。

序盤のほうだからネタバレにはならないと思うんだけど、クロコダイル戦はもうすべてがよかったな〜と思うんだ。
クロコダイルは強い。ルフィがどんなに力任せにやっても、暖簾に腕押し、砂にパンチよ。
でもクロコダイルも濡れると塊ができるわけね。
それに、血が出るほどダメージを受けたルフィだからこそ気づけるの。

あとは、ナミとダブルフィンガー戦もよかったな。
いちばん弱いナミだけど、いちばん頭のいいメンバーでもある。だからこそ知恵を使って、あるものと持った知識で戦って勝つ!かっこいい。
ナミが戦ったりピンチを切り抜けるところ好きだった。
ウソップもチョッパーも同じ。

でも、修行から帰ってきたら、チョッパーの技の弱点や危うさも消えちゃってるし、ナミはなんだか説明の出来ない技を使って戦うようになっちゃったし、ウソップもまだまだ知らない謎のアイテムを使えそうで……
「読者が予想したピンチを丁寧に解決していく」ところは見られないのかもしれない。

インペルダウン編あたりではバギー船長のエピソードが好きだな。
たいして強くもないバギーが、周りの勘違いで勝手にのし上がっちゃうの。
こういう解決は好きよ。


今後の、新世界以降のルフィたちは、もうちからは強いもんだという前提で、何を選んでいくのかを楽しみに見たらいいのかな。でもそしたらバトルシーンは結局面白くならないのか……
posted by 藤村阿智 at 13:13| コラム | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年06月13日

【PR記事だよ!】文房具の漫画いろいろ

わたしも描いている文房具まんが
「文房具の漫画なんて珍しい〜」と……思うかもしれませんが、いまや文房具まんがはブームなのですよブーム!野球漫画とかサッカー漫画より連載作品数が多いんじゃないか??
同時に何作連載してると思います!?実はわたしも把握できてませんよ!抜けがあったら作者さんに申し訳ないから言えませんよ!

そんな文房具まんが、私も2005年から!2008年まで!描いていたんです。(同人誌ですけどね!)
(ただしくは今もいろいろ描いてるんですけど……ちゃんと発表していない……)
んで去年はエッセイマンガを描くはなしもあったんですよ、ぽしゃったけど!!
だからいまたくさん文房具まんががあるのが悔しい!私の文具漫画を差し置いて!
でも文房具漫画人気に便乗するから私の電子書籍も読んでください!!

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まかせて!文具仮面
文房具でなんでも解決!なヒーローギャグ漫画「文具仮面」販売中。読み終える頃にはちょっと文具に詳しくなれるかもしれない!


amazon キンドル
https://www.amazon.co.jp/dp/B0717762RB
ブックウォーカー
https://bookwalker.jp/deb23c2c12-4cf3-4486-950d-0b15fc20c536/
★電子書籍の試し読みはこちらから♪
http://www.blackstrawberry.net/book/e_index.html
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フウ……


自作のPRはここまで。
ここから世の中にある文房具の漫画を紹介しています。
嫉妬で最近のは読めていません。珍しかったころは前のめりで読んでたんですけど……

【夕焼けロケットペンシル】全3巻 あさのゆきこ 2010年〜


文具店をきりもりする小学生の奮闘記。淡い恋も。あさの先生の年の差カップル好きですし、万引きエピソードは文具店で働いていた私の嫌な思い出を思い出させます……文房具って誰もが買いに来て、こうやって周りと触れ合えるツールでもあるよね〜ということを実感します。


【文具天国 黒田の逆襲】そにしけんじ2006年



これが発売された時の衝撃と言ったら……
黒田!?コクヨの社長!?……とは関係ないみたいです(笑)
今読んでも面白いですよ。小学生の男の子、たかしくんの持ち物である文具たちの、悲哀と言うか……
文房具の商品名とかウンチクとかじゃない、どんな文房具にも共通してあるような出来事がギャグになってます。
小学館に公式サイトが今でもあった。文具天国のページ

【ケシカスくん】村瀬 範行2004〜


ケシカスのはなしかな〜と思うと、まあ、消しゴムが主人公ではあるんですが、大体下ネタですね!
なんちゅうか下ネタですよ!


【ケシゴムライフ】羽賀翔一 2011年



漫画を描いている、友達がいない少年が主人公。唯一の友達だったじいちゃんは死んじゃった。そのじいちゃんが教えてくれた言葉、「人生にはケシゴムが必要なんだ……」「ケシゴムの本当の役割は間違いを消すことじゃなくて」

【文房具ワルツ】河内 遙


買ってあるんだけど、なんどか読み始めたんですけどまだ読み進めてない……すいません


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ここからは連載中の作品。

【文野さんの文具な日常】榎本あかまる


【ぶんぐりころころ】安藤 正基



【文具少女ののの】星屑七号



まだコミックス化していない作品も。

【きまじめ姫と文房具王子】藤原嗚呼子
↑公式サイトで1話が読めますよ。


海産物さんによるTwitter連載
「#漫画家さんと文房具屋さん」


これもか〜
「文具を買うなら異世界で」
とよだたつき(漫画) / 海産物(漫画) / 高畑正幸(文具監修)

ケシカスくんも連載中ですね。

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なんか忘れてるような気もしますがとりあえず。
思い出したら追加します。
同人誌でも文房具まんがって……いっぱいあるんですよいまは……
ラベル:文房具 漫画
posted by 藤村阿智 at 13:37| コラム | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年06月10日

とある新人漫画家に、本当に起こったコワイ話(佐倉色)

とある新人漫画家に、本当に起こったコワイ話(佐倉色)



読みました!

編集部と新人漫画家である作者さんのやり取りが語られて……
細かいトラブルがどんどん積み重なる。
なんというか、この「大したことじゃないんじゃないかな?」「うまくこの嫌な気持ちを人に伝えられない」という感覚わかります。しかし、この漫画の内容は「大したことじゃない」なんてことありませんよ。

すべてがどちらかが一方的に悪いということは無いと思うのですが、ほんと、今の漫画の出版についてはいろいろ変わるべきところがあると思っています。
昔みたいに「職人になりたいなら身を削って頑張って、そして憧れの舞台に立てよ」というのはもう通じなくなっているというか、漫画やクリエーター、そして発表する媒体と言うのはもうひとつ上のランクに行かなくちゃいけないんじゃないか。

つまり、「なりたいなら」「好きでやってることなんだから」「人気商売」と言うことで、作家が何かを我慢しながら必死でやるのが「美しい話」ではいけないということ。
ちゃんと仕事したぶんの報酬がもらえて、その仕事と発表・広報を媒体が支えて、読者が喜ぶかたちで届けるという環境になかなかなっていない……
イラストレーターだったら、カットが一点追加されても別料金を頂戴するのに、漫画は表紙のイラストを描いても予告カットを書いても無報酬と言うことが多いようで。
漫画家が本当に「個人事業主」なら、もっと自由に発表できたり、仕事相手を選んだりということができればいいと思う。

この「とある新人漫画家〜」では、そのような編集者や編集部とのトラブルを暴露するだけでなく、担当者一人が作家の窓口になっている現状を変えて、作家がもっと複数の窓口を持てるようなホットラインの設置を提案したり、無償でやるのが慣例となっている仕事について問題提起したりという点もあることがいいと思う。
いろいろトラブルはあっても、相手を人として憎みきれないのもわかる……。そういう複雑な気持ちが書いてあるのもいいですね。

文字が多くて漫画としては読むのが大変だと思うけどそれは仕方ないかな。
絵はすごく読みやすくてかわいくていいと思う。ほかの作品も読みたくなった。



本書で語られているネットメディアで漫画が無断掲載されているという話、
この通りのやり取りならひどいなと思うし、それもありそうだと思うんだけど、
わたしの作品が同じメディアで取り上げられたときはちゃんとライターさんが事前に連絡をくださって、掲載不可なら載せませんと言ってくださったので、本当にメディアや編集と言うのは担当によって違いが出るなあと……同じ媒体でもですよ。
私も編集さんとやり取りして、とてもお世話になった編集さんと、なんじゃこりゃー!と困ったことになった編集さんと、いろいろ個別に違いますからね……担当さんやメディアに不信感があるとき、ちゃんと別のアプローチから対応してもらえる、自分も移動できたり交渉できるようにどんどんなってほしいです。

(2017/6/12追記:メディア側から見解が出たのでリンクしておきます。)
漫画『とある新人漫画家に、本当に起こったコワイ話』について、編集部の見解 - ねとらぼ
http://nlab.itmedia.co.jp/nl/articles/1706/10/news018.html

posted by 藤村阿智 at 11:54| マンガ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年05月31日

自営業の老後(上田惣子)

自営業の老後



読みました!

自営業が老後に備えて考えておきたいお金の扱い方、
今からでもできるたくわえ方法、保険の選び方、
実際に自営業の人がどんな老後を過ごしているのか……などなど。

会社経営などの自営業と言うよりは、個人事業主とかフリーランス向けの内容です。
ライター、イラストレーター、漫画家、デザイナー、などなど。

著者の上田さんがいままでどんぶり勘定と言うか……稼いではいてもお金の管理には無頓着だったおかげで、改善点がびしばしわかっていい感じです。
国民年金について書いた章なんかは「すごいな……」って思った。


しかし、この本を読んだ個人事業主・フリーランスの私が思ったことは……
なにを差し置いても稼がなくちゃ意味がない……
わたし、ぜんぜん稼いでなくて、節税する隙もなければ、保険に入る余裕もないんですよ。
節約とかもお金がないとね。
よくある「1年で100万貯金する!」っていう方法も、1年に100万稼いでない人には無理でしょ……
だから稼ごう!そして改めてこの本の内容を参考に、保険とか節税とか年金とか考えよう。
posted by 藤村阿智 at 12:16| マンガ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年05月10日

ハーモニー(原作:伊藤計劃 漫画:三巷文)

伊藤計劃の小説、「ハーモニー」のコミカライズ。
漫画は三巷文さん。
現在2巻まで。

ハーモニー1巻



ハーモニー 2巻


原作が好きなので、映画も楽しみにしていた。
でもちょっと2時間の映像にするには、原作が長かったかな。
結構2時間ぐらいになりそうなボリュームなんだけど……
映画のほうは原作を見てないと補間できなそうだったり、でも描写としてはちょっと物足りなかったり。

小説のほうで感じていた、ミァハのカリスマ性とか魅力、トァンとキアンが感じていたあこがれや後悔が映画ではあんまり伝わらないんじゃないかなと思ったんだよね。
あとラストがやっぱりね。ちょっと変わってしまったから。
動くミァハや声はすごくよかったよ。舞台もいちいちかっこよくてよかった。
キャラデザも可愛いかったし。
あとはストーリーとキャラクターかなあ……
やさしさに包まれているような世界の、パステルカラーで誰も傷つけない建物群が、結構どぎついピンクになってたのは納得いかなかったかな。もっとほんとに病院みたいに、「白過ぎてもアレだし」ってつけられたような薄い色が世界を埋め尽くしているんだろうと、小説を読んだときは想像していた。


前置きが長くなったけど、コミカライズの感想。
いいですよこのコミカライズ。
より小説に近いアプローチ、ってことだけど、本当にそんな感じです。
映画版でよかったキャラデザはそのままに、近未来っぽいシステムの描写がかっこいいし、
余計な表現もなく、淡々と小説を魅力的に漫画化していっている感じ。
もちろん迫力もある。回想シーンの挟み込み方も小説と同じで、ETMLでの記述で捕捉されてていい。

次巻も期待です。


ガブリエル・エーディンとの会話は映画もコミックもなんだか眠くなっちゃう不思議。小説のほうではそんなことなかったんだけどな。
会議シーンも動きが少ないからしょうがないですね。漫画版のほうはうまくやってるような気がします。そんなに退屈じゃなかった。「会議に参加しているアバターのトァン」だけじゃなくて、実際のくたびれちゃったトァンも描写してるからかな。映画はそうじゃなかったんだっけ?(忘れてる、テレビ放映を録画してあるから見返したい……)


【以下この先のネタバレかも】
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しかし、ETMLがどういうものかを考えると、わたしたちはETMLを使って読んでいるんだとしたら、漫画で描写される表情や動きはもっと違うものになるのかもね。



posted by 藤村阿智 at 13:45| マンガ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年04月26日

まんが親5巻(吉田戦車)

まんが親 5巻



「まんが親」5巻読了。最終巻。

すっかり大きくなっちゃって、子どもゆえの突飛な感じは無くなって
立派に自分で考えて行動して影響されたりされなかったりして楽しそうに暮らしているね。
どのエピソードも良かったけど、誕生日プレゼント(のイベント)が気に入らなくて
「来年はそうだんしてね」って言いながら親に付き合ってくれるところとかがいいな〜って。
posted by 藤村阿智 at 10:08| マンガ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年03月31日

映画「この世界の片隅に」感想(随時加筆)(3/31追記・修正)

公開から100日おめでとう!(2017/2/19)
suzusan170219.jpg
↑記念イラスト描いてみました(すずさんパッケージのセーラー万年筆ジェントルインクを使って、つけペンと水筆で描きました)。


(記事は2016年11月23日に作成、その後思ったことなどを随時追記しています)
11月12日公開の映画「この世界の片隅に」初日に2回、そのあと9回(3/31時点)見ました。
(いろんな劇場の違いを試してるうちにこんな回数に…… 17/2/17追記)

気持ちが落ち着くまで感想なんてかけないんじゃないか、と思うんですが、
いつまでも落ち着かないのでとっちらかしてもなんかメモっておこうと思います。

まず、映画とても良かったです。
何度も観たい映画です。
どういう気持ちで監督が原作をアニメ化していったのかを追いかけていたから、
その結果 こういうアニメが出来上がるんだというところまで見ることができました。
作品と観客に誠実になったら、ここまでできるということを知ってしまった。
私ももの描きのはしくれとして、この映画を観たことで、いままでとは自分の作品制作に向かう気持ちが違ってしまった。
私もいままでよりもっといいものがつくりたい。すぐにはできなくても、少しずついいものにしていきたい。
そんな風に思いました。


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では、原作ファンである私がこの映画を観て思ったこと・かんじたことなど
メモしていきますよ。まとまりはないですよ。
まだまだ全部は出てこないし、思ってるけど消化できないことなどいろいろありますが
随時追記していこうと思います。
(ネタバレあるかも……とにかく観た人向け。
 観てない人がこれから観るかどうかの参考になるようなことは書かないし、かけないし、
 あらすじとかも書かないと思う)


■(2016/12/8)この映画で体験したことは、映画を観ながらすずさんたち家族の一員になったみたいな気持ちなのかもしれない。私は実体を持たずにタイムスリップして、すずさんたちに気づかれないまま、その世界の片隅を見ている。

■(2016/12/8)ストーリーの説明には公式サイドも苦労していると思うんだけど、多分観た人も
「どういうお話なの?」と聞かれて応えられないんじゃないか。
ストーリーっぽい「話の流れ」を説明すると映画の本質とはちょっとずれてしまうから。
とにかく、その人がどういう人で、どう生きて、どう存在しているかを描いているというか。

原作も1話完結の漫画の集合なんだし、たとえばこち亀ってどういうストーリー?と聞かれても
「はちゃめちゃなおまわりさんがなんかいろんなことに挑戦して周りを振り回すお話だよ」と
説明したところで、なんか違うじゃないですか。「ストーリー」とか「あらすじ紹介文」がかけないのは
しょうがないですよ。

■(2016/12/8)ストーリーで泣けたというよりは、動いて喋るすずさんたちを見て、「ドラえもん」でのび太がタイムマシンでおばあちゃんに会いに行って(4巻186P)「生きてる。歩いてる!」って泣いたときみたいな気持ちになったの。

■(2016/12/8)原作ファンとしてちょっとさびしいのは、わかりやすくなってるところ。
わかりやすいのはいいんだけど、ほら漫画とか小説とか読んでて
「あっ!ここってこういうことか」と気づくことができて「もしかして気づいたの私だけかも」と思うのって
ほくほくするじゃないですか。
映画のほうはかなりそういうのがはっきり描かれたり、強調されたりしていて、
「あーっ! わかりやすすぎる、あとで気づいたときの感動がなくなるんじゃ!?」と心配になるけど、
わかりにくくて「なーんかわかんねえな」って思われるよりはいいんだろう……
ゼイタクな悩みかもしれんよ……

■(2016/12/8)声優さんみんなよかった。誰一人「え、この人こんな声だったんだ?」って思う声がなく、
その人から出そうな声でしゃべってるのがすごい。
もちろんすずさん役ののんちゃんもすごい。後半になるとさらに冴えてくるというか……

■(2016/11/20)ロフトプラスワンのイベントにて、
北條サンさん(周作さんのおかあさん)役の新谷真弓さん、黒村径子さん(お姉さん)役の尾身美詞さんのお二人が「本当の親子のように聞こえる声で、すずさんの外から来たお嫁さんって感じがより際立ってよかった」というお話もありました。確かに。

■(2016/12/8)虫や鳥がたくさん出てくるのもいいですね。植物もぎっしり。生えるところには生える。
飛び去っていくたくさんの赤とんぼのシーンはきれいでしたね……
よりそうように咲く黄色と白のタンポポ2つも見所。

■(2016/12/8)とにかく音もすごい(普段の生活音もそうだけど、空襲なども)ので、
劇場で観ておいた方がいいですよ。あとでDVDとかで家で見るのはだいぶ違うんじゃないか。
立川シネマシティの極上音響上映でも観たんですが、最後の方でハエの羽音が後ろからも聞こえてリアルすぎて「うおっ!」となりました。他の劇場ではどうだったかな〜。
(2016/12/11)12月10日の舞台あいさつによれば、料理シーンの音には菜ばしも楽器として使ってるとのこと。声の録音もこだわって、普通のマイクじゃなくて斜め上から録ったため、動いてアフレコができなくてのんちゃんは大変だったとか。(動いて演技しようと思ってたそうで)

■(2016/12/8)原作でいう「そすそすそす」ってうごきのすずさんが好きなんですが、映画では原作の二箇所に加えてもう一箇所そすそすしてましたね。

■(2016/12/8)この映画には猫が結構出てくるけど、犬が出てこないのは、もしかして……という話に
「犬も最初の方に出るよ」と。たしかに、すずさん幼少期の江波に犬の姿がありました。

■(2016/12/11)里帰りしたすずさんが実家の家族と夕飯食べるシーンで、鬼いちゃんの分の食事も用意されているのを見つけたけど、公式ガイドブックによれば(円太郎さんが帰ってこなくなったあたりで)ご飯をいない人の分まで用意することで無事を祈っているとか。

■(2016/12/8)リンさんのエピソードのこと
このブログにも、検索ワードに「リンさん」を入れて来る方が多いみたいで、大きくはしょられたエピソードのことについて人の意見が聞きたいと思うんでしょうね……
いや〜8月の原作感想メモのときにも書きましたけどね、リンさんとすずさんのやり取りですごく好きなシーンがあったわけですよ。
あのエピソードが映画になってないと言うことですごく残念だったんですよ。
すずさんを形成する悩みのひとつと、すずさんを支えていく大事なことばと。
いつの時代でも「性が女である」ということの揺らぎと軸のなさを、そっと支えてくれるような……

で、まあ残念だったんだけど、確かに入れるとなると他のシーンもいろいろ追加になるからどんどん長くなるし、監督は重要なシーンだからこそ……と映画に入れなかった理由を「ユリイカ」16年11月号で言及しているし、もしかしたら映像化されるかもしれないしね。
あと、他のファンの人が面白い読み取りをしていて、そうか、そう考えるとあのシーンが描かれなかったのも、それはそれでゼイタクな事かも知れんと思い直したのです。

■(2016/12/8)水原さんは死んだのか ……というキーワードで捜している人もいるみたいだ。
帰ってきて青葉をみつめているのでした。水原さんが笑って思い出しているのは先に行ってしまった同期たちでしょうか……それともお兄さんでしょうか。

■(2016/12/8)原作で感じていた「すずさん」という人物と、映画で観られる「すずさん」という人物に少し違いを感じたりしませんか。私はちょっと「原作で思ってたすずさんと違うな」と感じたのですが、
劇場パンフのインタビューによると
監督とのんちゃんは「すずさんが子供であるという魂を持ったまま、どういうふうに大人になっていくかと言う話なのだという解釈」で一致していて、
こうのさんは「原作では少女のまま嫁いできたとは思ってなくて、わりと大人の女性として描いていた」と言っているので、その辺の違いをまさに感じ取ったからなのかなと思いました。

■(2016/12/8)もう一度関連書籍とかインタビューとか見返せばどこかで言及してるのかもしれないけど、原作からの変更で、ラスト近くクライマックスのすずさんの慟哭、セリフが追加されていましたよね。
私は少し違和感がありまして……すずさんは、どこでそんな話を知ったんだろう。
そこまで淡々と、すずさんに見えたものだけを綴っていたからこそ「急に出てきた台詞」と感じてしまいました。どこかで描写されていただろうか……次見るときは気をつけてみてみよう。
(2016/12/9)Facebookに公式が掲載したトークショー書き起こしで言及されてました。なるほど。
(2016/12/10)闇市で海外の米を売ってるシーンがあったね。あと、自分の読みがちがっていて、「暴力で従えてた」のは日本が日本国民を、という理解だったので、そこですでにずれてたんですね……

■(2016/12/8)あと、右手が慰めるタイミングは原作のほうが好きかなあ。映画のほうもそれはそれでいいけど。

■(2016/12/8)「近年のほかの作品に比べると作画は落ちる」みたいな話を見るんですが、他の作品と同じように比べるのも間違ってるし、ぜんぜん落ちていない上にどちらかというと神がかっているので、作画うんぬん言う人は見る目と好みが違うことに気づけてないだけなんだろうなあと思っております。私は普段から絵を描いたりもしていますが、自分であのように描くことを考えたら、すげえ、すげえの連続です。
丁寧に作られたアニメーションは、もう存在しないものを存在するように・古くなってしまったものを新しかったときの姿で描くことができるんですね……

■(2016/12/11)原作の感想のほうでも書いたけど、右手はすずさんと別れた後いろいろ「知った」んだとおもう。それまですずさんが体験したことを描いていた物語だったのに、終盤はすずさんは知らないはずのいくつかの物語を描く。
原爆投下時の広島の描写がリアルでない、という話もみたのだけど、すずさんの体験からすると「その時の広島」は見ていないわけで、つまり右手が語る描写で、必要最低限の部分をまるめて切り取ったある種のフィクション(しかも入れ子になっていて、フィクション内フィクション)と言うことだ……
原作の方では、ラストの「しあはせの手紙」は右手が描いていくとある少女のエピソードが終わって、すずさんのいる「いま」とつながるともう一度「左手で描いた絵みたいに歪んだ世界」に戻るんですよ。そして本当の、最後の最後にもう一度右手が世界を描き出して、とうとうすずさんは歪んでいない世界に帰ってきたように見えるのですよ……
映画のほうだと、どこですずさんが「帰ってきた」かは描写されていたかな。また今度注意してみてみよう……

■(16/12/15)ほんとに?とにわかに信じられないんだけど、映画「この世界の片隅に」を観て、原爆投下時のリアルな広島も描かれていると思ってる人もいるみたいなはなしを読んだ。
あれは右手(すずさんにかぎらない)が描いた広島だと思うのです。
私は二度、広島の平和記念公園と資料館に行っており、その他の原爆を扱った作品や資料を見ているし、当時の写真や動画もいくつか見ています。ぜひそれらも一度みてみてください。

■(16/12/15)原作を読むとこの辺のことがよりよくわかるよ!
☆リンさんとお友達になったすずさん
☆すずさんが周作さんを送り出すときにさした紅の持ち主
☆径子さんのさらなる魅力
☆お義父さん(円太郎さん)の理系オタクッぷり

■(17/2/17)なんだかんだで10回も観ちゃった。
ロングラン上映になったし、あちこちの行ったことがなかった映画館で上映しているのもうれしい。
とくに、音響がいいと聞くと行ってみたくなる。
みなさん、いいとか悪いとかじゃなくて、劇場によって聞こえる音が全然違いますよ……
多分座席の位置でも違うんだろうけど。

■(17/2/17)そんな、映画の音のメモ。
音楽もきれいだけど、普段は音楽だけじゃなく生活音や環境音がつねにありつづけている。
昼間は昼間のにぎやかさ(鳥・虫・風、光の音!)があるし、夜は静かだ。
やっぱり人や生き物が生活して、動いてどこかで音を立てているというのはにぎやかなもんなんだね。
(※光の音というのはなんとなく、私が感じたものなのでそんなものを入れ込んではいないのかもしれません。でも、どんなに音がなくても、やっぱり昼よりは夜のほうが静かですよね?そういう感じです)
水の流れる音が聞こえる。
重力と地面や床の素材を感じる、足音が聞こえる。
夜、水原さんと二人きりのシーン、布の厚みが伝わる音がする……
髪の毛を櫛ですく音も……
煮干しの頭をとったり、煮てあたたかい料理を作ってる音もいいですね。

■(17/2/17)日本語字幕上映も観に行きましたよ。
原作も読んでいるので、そんなに「そこはこう言ってたのか」って箇所はなかったのですが、
「あ、そこ小林のおじさんが言ってたのか」とか、「この子に名前があったのか!」とか、
そういう発見はありました。メインキャラクターの声と被ってなければ、モブの言葉も文字になっているので
聞き取るには小さい音声も意味が分かっていい感じです。キャラが歌う歌の歌詞とか。
ラストの歌のあたりは、歌とセリフを同時に展開するのはむつかしいらしく、
歌詞が抜けてしまっているのが残念でした。まあ、両方出たら追うのも大変だし、
そもそも音声でも聞き取れてないからね。同じことかもしれない。
一か所「(ハエの羽音)」って書いてあるところがあって、エッ!と思ったけどやっぱ聞こえなかった、よく聴けば聴こえるのかな。もう一か所ハエの羽音はあって、そっちははっきり聞こえるんだけど。

■(2017/3/18)新宿ピカデリー舞台あいさつ付き上映を見てきました。
おわりの監督の言葉にほろりとしてしまいました……
今日の鑑賞で見つけたもの
●S19年すずさん実家のふすま(壁かも)補修にバケモンの絵が使われてる
●周作さんの机にじゃがいもの花っぽいものが飾ってあってかわいい
●屋根裏にいる幼い日のリンさんの隣にネズミもいた

■(2017/3/19)第二弾クラウドファンディングには参加してなくて、
その分映画館で映画を見ようと思ってました。
もうクラウドファンディングに参加するよりお金かけていっぱい見てしまった(笑)
でも最初のクラウドファンディングに参加したからこそ、繰り返し見る気持ちにもなったし、
その後の活躍をみまもる気持ちになれたし、人にも進めるきっかけになったと思います。
「紹介されたので映画を見ました!」っていう人が少なくとも2人名乗り出てくれてて、
その人達も数回見てくれていて、うちの両親も2度観に行ったと言っていたし、
私も少しは動員数に貢献できたのではないかと思います……
ただの「おすすめの映画」というだけではない説得力が、クラウドファンディング参加によって
付加されたのかもな〜と私については思っています。
以下の座談会に参加しています。
「この世界の片隅に」あなたはなぜ出資したんですか?(前編) | 文春オンライン
http://bunshun.jp/articles/-/1717

「この世界の片隅に」あなたはなぜ出資したんですか?(後編) | 文春オンライン
http://bunshun.jp/articles/-/1718


■(2017/3/31)批評記事を読みました。
『この世界の片隅に』と凶器としての「普通」 - messy|メッシー
http://mess-y.com/archives/42351

しっかりした批評だった。
しかし!この人が感じたもやもやは!ご指摘の通りワザとであって、すべて織り込み済み(もやもやするところまでがこの作品)なのであった。
こうの先生の他の作品を読むと、こういう「いい話……なのか?」っていうもやもやを必ず含ませているのだから。
「よかった」って物語もキャラも読者もなっている裏で作者は舌を出しているんじゃないか、真顔なんじゃないかってぞっとするところも含めてこうの作品の魅力だと思っている。
「私は常に真の栄誉を隠し持つ人間を書きたいと思っている」で作られた作品だと思いながら読むといくつもの感想が出てくるんじゃないだろうか。
(もちろん、他の作品や作者のことを絡めずに作品単体での批評も重要だからそれはそれで良いと思う)



【関連商品も続々購入している】
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【この世界の片隅に 公式アートブック】

呉市立美術館で注文して、その後届いた「この世界の片隅に」公式アートブック。
原作の描写を中心に、アニメではどう描かれたかを紹介していく。
本のサイズが大きいのがうれしい。原作のカラーイラストも、断ち切り(トンボ)より外までそのまま収録されているので、他の出版物では切れているところまで見られて嬉しい。


【この世界の片隅に 劇場アニメ公式ガイドブック】

キャラの立ち姿(設定資料)や服装についてのページも見所。
用語解説や実際に作中の料理などを作ってみた写真も掲載。
チラシ集があるのもいいな。配る期間や貼り出す期間が終了したら見られなくなるものですしね。


【絵コンテ集】
購入済みだけどまだ手元に届いていない。
●11/25 届いた!
ぶあつい!! カットの解説が巻末にまとまっていて、
・ここのカットは原作ではこうだったが調べたらこうだったのでこうした。
・ここはこうの史代さんの作風に合わせてこうした。
・ここはこう書いてあるが最終的にはこうした。
などのコメントがすごく読み応えあるし「なるほど」「へ〜!」の連続よ。
実際に作業で使われた絵コンテと言うわけではないらしい(どういうことだろう)。
まだ全部はとてもじゃないけど見切れてい無いので、映画を思い出しつつじっくり読みたい。



【ユリイカ2016年11月号 こうの史代特集】
単行本未収録の短編も掲載されていて、こうのfanで同人誌までは追いかけてない人におすすめ。
私は同人誌で持ってるものもありますけど、なかなかまとめて見る機会ないですからね。
片渕監督のインタビュー記事も。
(まだ全部読めてない)



【サウンドトラック】

サントラはジャケ絵からしてもうすばらしい。
でも、映画を観てから購入して、聴いてみるまで実は
「この映画に音楽って流れてたかな?」って思っちゃったんですよ。
歌が入ってる曲は流石に覚えてるけど、他にこんなにたくさんあったかなって……
聞いてみたら映像が見えるように「あのシーンだ」って思い出せてびっくりした。
確かに流れてたんだな。
しみじみ聞く主題歌「みぎてのうた」「たんぽぽ」いいですね。
もちろん「悲しくてやりきれない」フルバージョンも。
「みぎてのうた」はこんな変わった展開の曲が主題歌になって、こんなに沁みるんだな〜と思うと偉大……
展開がある曲好きなんですよ。たった5分弱の曲なのに始まりから最後まででどんどん変わっていくのがいい。

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【このブログ内の関連記事】

この世界の片隅に(こうの史代)読み返し感想・メモ: 漫画の感想ブログ ホンヨンダ
http://honyonda.seesaa.net/article/441069333.html

映画「この世界の片隅に」11月12日より公開開始!: 漫画の感想ブログ ホンヨンダ
http://honyonda.seesaa.net/article/443793825.html

2000年代の「戦争と漫画」、その一部: 漫画の感想ブログ ホンヨンダ
http://honyonda.seesaa.net/article/423683949.html


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【メモしておきたい外部の記事】※監督インタビュー中心

「この世界の片隅に」は、一次資料の塊だ:日経ビジネスオンライン
http://business.nikkeibp.co.jp/atcl/interview/15/230078/120600064/?P=1
「本来は、アニメは1人で作れるものです」:日経ビジネスオンライン
http://business.nikkeibp.co.jp/atcl/interview/15/230078/120600065/?P=1

『この世界の片隅に』監督が語る、映画に仕込んだ“パズル”(上) 片渕須直・『この世界の片隅に』監督インタビュー|情熱クロスロード〜プロフェッショナルの決断|ダイヤモンド・オンライン
http://diamond.jp/articles/-/110768
『この世界の片隅に』監督が語る、映画に仕込んだ“パズル”(下) 片渕須直・『この世界の片隅に』監督インタビュー|情熱クロスロード〜プロフェッショナルの決断|ダイヤモンド・オンライン
http://diamond.jp/articles/-/110798

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【メモしておきたい感想記事など】

『この世界の片隅に』と、「右手」が持つ魔法の力 - 日々の音色とことば
http://shiba710.hateblo.jp/entry/2016/12/01/144225

アニメーション版「この世界の片隅に」を捉え直す(1)「姉妹は物語る」 – マンバ通信
https://magazine.manba.co.jp/2016/11/28/hosoma-konosekai01/
posted by 藤村阿智 at 11:17| コラム | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年03月22日

逃げるは恥だが役に立つ9巻(完結) 感想

逃げるは恥だが役に立つ 9巻



9巻にて完結!
面白かったです。
ドラマのほうも全部見たんですけど、やっぱりドラマはイマイチ納得がいかないというか
こんなもんかな?という感じだったので、原作のほうがばっちりまとめてくれてよかったです。

Twitterで海野先生が「ドラマでこないだ書いたセリフが出てきてびっくり」と言うようなことを言っていたのはどの辺かしら。ゆりちゃんにかかった、そして説いて解いた「呪い」あたりかな。

もうとにかく9巻はゆりちゃんゆりちゃんゆりちゃん〜ゆりちゃん好きだ〜かわいいよ〜
といった感じです。
ドラマのほうの「呪い」について語るシーン、急に出てきた感じだったしゆりちゃんの本心はわからなかったので、
「手塚治虫のブッダで見た、シッダルタがヤタラに説いたことが自らへの答えと悟りになるあのシーン」みたいなものかな……と思ってたのですが、まさに!そんな感じでしたね。漫画のほうではゆりちゃんの心の中も描かれています。

みくりさんと平匡さんはすっかり安定したカワイイ夫婦になっちゃって、
二人はこれからもコミュニケーション・話し合いを大事にいい家庭を築こうと頑張っていくでしょう。
その過程がみられたのもよかったし、ラブラブなのは単純に読んでてうれしいね(笑)

番外編のゆりちゃんエピソードもよかったですね〜。
読者の想像におまかせ、でもよかったと思うけど、ゆりちゃん&風見さんらしくていい番外編でした。
風見さんの最初の印象からだいぶ変わりましたね。でもすごいのは、キャラクター自体は変わってなくて、
「風見って面白いな」って思ってから初登場あたりを見返すと、最初から面白い人であって嫌なやつとかいけ好かないイケメンってわけじゃないんだなと。印象だけが読者の中でも変わったんだなと……

みくりさんと平匡さんがちょっと外れた恋愛コースだった分、ゆりちゃん&風見は少し現実感の薄いドラマチックな展開だったのもよかったですね〜。最初の印象はよくなかったけどだんだんお互いをわかって仲良くなっていく。でも障害もあって……ってのは恋愛ものの定番じゃないですか〜。


【既刊の感想】

逃げるは恥だが役に立つ1巻〜4巻(海野つなみ)
http://honyonda.seesaa.net/article/421951962.html


逃げるは恥だが役に立つ8巻(海野つなみ)
http://honyonda.seesaa.net/article/442965529.html
posted by 藤村阿智 at 10:36| マンガ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年03月10日

まんが道大解剖


買いました!読みました!

まんが道大解剖 (SAN-EI MOOK)



購入するときは、勝手に「A5サイズぐらいだろう」と思いもせず思った(?)のですが、
発売日当日に書店で見かけて「でかい!!」とびっくり。読むのを楽しみにしてるため書店では手に取らず、届くのを待つ……

そして届きました!
発注時に納期の長い本を一緒に注文しちゃってて、ちょっと届くのが遅れたのですが、無事入手です。

すごいボリューム!
表紙をめくったところから始まる、カラーイラストの数々!大判サイズなのが活きている、迫力のあるレイアウトです。

完全ストーリーガイドも、振り返りに役立つ適度なボリューム。
子どものころから何度も読み返しているので、すべてのシーンを覚えているのですが、
こうやってまとめられると頭の中が整理できていいですね。
「昔読んだな、懐かしい」と手元に原作がない状態で手に取っても思い出しながら楽しめる作りだと思います。「まんが道」、「愛…しりそめし頃に…」を読んだことがある!という人すべてがこのムックも読んだらよい。

他にはネットでも話題になった、「あの電報」の現物写真が掲載されてるのも見どころ!
電報って正直受け取ったことないのですが、怖い……怖いですよね……なんというか人が打ってるかんじがしないというか、淡々としてて……

ドラマ「まんが道」対談で、「この世界の片隅に」にちょっと触れられてるのが個人的に「おっ」と思った。
そこまでムックを読み進めていて改めて感じたのは、「まんが道」で愛すべき箇所の一つに、何気ない日常や日々の暮らし、地に足の着いた生活って言うのがあると思っていて、確かにそこに登場する人たちは毎日ご飯を食べ、おなかをすかし、悩み、絵を描き、没頭し、家賃の支払いに困ったりささやかなぜいたくをしたりっていう生活の繰り返しがあるわけじゃないですか。

まんが道が完全なノンフィクションや自伝ではなく、ドラマになっているのはわかるけど、そういう日常の何気ない描写がリアリティとか面白味をじわじわ出していて、きっとこんな風にみんな泣いたり笑ったりもしたんだろうと素直に感動できるところ……なんじゃないかなあ〜

舞台になった高岡の写真が見られるのもうれしい。
私はたまたま2016年に高岡へ行ってきたのですが、行ってから見ると「そうそう、ここ行った!」ってのが思い出せるのもよいです。氷見はまだ行ってないので次に行ったときのお楽しみに……!

あと、「愛…しりそめし頃に…」によく出てくるポエム、藤子A先生がだいたい変名使って書いてるっての知らなかったです……
毎回毎回「よくこんなに漫画の内容と合うポエムが見つかるなあ、相当ポエムをいろいろ読んでる人が選んでるのかな。藤子先生かな。すごいな」と思ってた……!(*・_・*)や〜ん


巻末にデジタルセレクションの紹介がありますね。
これはすごくいい電子書籍ですよ。

まんが道25巻セット


愛…しりそめし頃に…


普通、電子書籍ってもともとの本の値段に左右されがちなんですよ。
例えば1800円のハードカバー小説の電子版は1300円、900円の文庫の電子版は700円とか。
内容は同じなんですけどね。
「愛…しりそめし頃に…」は大判のコミックスなので1冊1296円なんですけど、電子版は432円なんです。
ちゃんと電子版は電子版の値段をつけているところがすごくいいです。
全巻買うにも買いやすい値段だと思います……

愛…しりそめし頃に…の最終巻あたりは売り切れになっちゃってるので、今から買う人は電子版も検討してみてはいかがでしょ。私は最終巻を買うのをさぼっていたら手に入らなくなってて、電子版で買いました……
posted by 藤村阿智 at 12:20| 図鑑・データ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年02月03日

王妃マルゴ5巻(萩尾望都)

王妃マルゴ5巻



フランスを舞台にした、王家の姫が時代と性に翻弄されつつも強く生きている物語。
ただ時代を嘆くだけでなく、自分の手で動かしたいと強く思うお姫様だからマルゴは好きだなあ。

それにしても5巻は最初から最後まで人が死にすぎ。
マルゴに近い人もどんどん死んでいく。
敵も味方も死んでいく。愛する人もにくい人も死んでいく。
もう誰が生きるのを許されているのかわからない、というか、まあ生きるのを許された人などはおらず、たまたま生き残っただけなんだと思うとぞっとする。宗教の戦争は怖い。
ただの人殺しを宗教の戦争に見せかけようという人間もいるのが怖い。
私は敵をたくさん殺した勇者だ!と叫んだ男が、そう叫ぶしかなかったということ、もう私は人を殺したくないと嘆き、正義と友のために無抵抗のまま殺されていく姿も……
戦う死、虫けら以下に扱われる死、都合の良い死……君臨しても避けられない病死。

とにかく死、死、死の前に人はただ「死なないという偶然」を祈るばかりだ。

もう、母后がぺージに登場するたび怖くなってきた。
この気持ち、あれだ、「残酷な神が支配する」でグレッグが出てくると同じ気持ちになってたよ……

マルゴとナヴァルの王アンリが出てるとなんか安心する。
posted by 藤村阿智 at 12:41| マンガ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年01月17日

道士郎でござる(西森博之)1~8巻【完結】

年末年始にかけて「道士郎でござる」を読み返していました。

西森博之先生の漫画で今のところ一番お気に入りの漫画です。

道士郎でござる まとめ買い(amazon)


1巻だけ0円だったりもするので(今日現在)、試し読みもできますよ。
でも1巻より2巻以降のほうがテンポよく、エンジンかかってる感じがするかな?



内容を紹介しましょう。

幼いころ母のもとを離れ、父親と一緒にアメリカ・ネバダへ渡った道士郎。
その道士郎が日本へ帰国するというので、母・兄は久しぶりに会えるのを楽しみにしていたのだが、
帰ってきたのはアメリカ育ちにはとても見えない侍? 武士!?……ないでたちの少年だった!

ということですし、タイトルも「道士郎でござる」なので、この道士郎が主人公なんだろうな~と思ってしまうのですが主人公はフツーの少年・小坂健助なんですよ!
フツーの家庭に生まれ育ち、フツーに女の子にあこがれ、高校生になったし青春とか期待しちゃう感じ?ただ平穏に暮らしたかっただろうに……道士郎に出会い、殿・主君として慕われるようになってしまってからはとにかく波乱の毎日に!

西森博之先生というと、「今日から俺は!!」、「天使な小生意気」など不良が活躍する漫画を思い出す人が多いと思いますね。まあ、「道士郎でござる」も不良とかヤーサンの抗争だの上下関係だのケンカだのシャレになんないやつだのいろいろに巻き込まれるわけですよ。
普通の少年の健助が……

で、健助は弱いのでケンカなどしないのですが、なんだかんだと周囲が勘違いしていくことで
どんどん仲間を増やしていきます。
不良しかいないという悪名高い高校へ転校することになっても、トップをなぜかなぎ倒し、自分が慕われる側になることでピンチを回避していきます……その過程がね。痛快というか。うおーやったな健助!そうだそうだ健助だ!みたいな、読んでて応援しちゃうんですよね……

キャラクターもみんないいキャラですよ。口下手で、暗い過去とおかれた状況からクールにならざるをえないヒロイン・白瀬エリカちゃんも強く、美しい。
一見ほおっておいても自分で何とかできそうだし、実際何とかしちゃいそうなエリカが本当は健助のことを頼りにしているってところがなんともいい。
健助が陰でこそこそ行動してエリカを励まそう、一緒にいようとしてくれていることを、たとえ上手くいかなかった時でもエリカはちゃんと気づいて感謝してくれてるってのがいいよね……報われるというか、読者の私はそんな二人をみて「ウンウンよかったね健助……エリカちゃんいい子や~」とじんわりするわけですよ。

あとは時々爆発的に面白いギャグがあって、何度も読んだのに吹いちゃうところがあって(笑)
基本的にギャグマンガだもんねこれは。結構強烈ですよ。
「兄ちゃん、トロ!」ってやつとか(?)

8巻で終わっちゃうのがもったいないようで、しかしピリッと高い密度の物語が一気に読めるところがおすすめのポイントでもあります。
posted by 藤村阿智 at 10:58| マンガ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする