「ゴー宣」もおもしろかったけど、なんか部屋の掃除をしたい気分が高まったときに
処分しちゃったんだよなぁ……ということで、ひさしぶりに買ったよしりん作品。
エッセイ漫画大好きの私です。
「ゴー宣」もエッセイといえばエッセイかもしれないけど、こちらはさらにエッセイ色が強い。
よしりんは今もがんばってるなぁ……凄い人だよ。
小林よしのりといえばおぼっちゃまくんだと思う私はコロコロ全盛期世代(にはいるのか?)で、
ドラえもん・おぼっちゃまくん・かっとばせ!キヨハラくん・高橋名人物語・つるピカハゲ丸くん
など当時の作品を読み倒していたなぁ。と懐かしく思い出します。
で、この「目の玉日記」ですが怖い!
超怖い!
目ん玉命!である漫画家を生業とするよしりんの、その大事な視力が落ちてきた!がくんと落ちて
かすんでまぶしくて……ついには乱反射だらけ発狂寸前の世界まで見た!
よしりんは白内障を患っていたのだ。
まだ若いのに……原因不明で白内障になってしまったよしりんが、それでも手術に踏み切るまで
躊躇したり、怖がったり、ついに失明寸前に。
で、ここからはまんがのエッセイの特化したところだと思うのですが、その作者が見た世界が
絵に表現されるんですよね。
白内障を克服したよしりんが、白内障の目で見た世界をまんがとして書き出しているんだよ。
これが怖い。ギラギラして白くてかすんでて、ぼやーっとしかみえない文字や景色。
それがまんがとして表現されてるんだよ。
まんがのなかでよしりんは、飄々としてたり面白おかしく描かれているけど、本当は何倍も
不安だったり怖かったり、逆におもしろがったりしてたんじゃないかと思う。
そういうところはエンターテイメントの人として、読者を喜ばせようとしているね。
だから本当に楽しく・軽く読める。闘病記なのに。
吾妻ひでお氏の「失踪日記」でも、アル中で見えるようになった幻覚の世界がまんがに
表現されていて凄かったし、漫画家で「他人に見えないもの」を見ちゃった人はぜひ
どんどんまんがにして欲しいですね。
……もちろん本当はそんなものは見えないほうがいいんですが……