2016年12月14日

妻に恋する66の方法(福満しげゆき)1巻 感想

妻に恋する66の方法(福満しげゆき)1巻



発売を楽しみにしてた本が出ました。
いや、発売からすぐに購入してたんですが……感想書くまでに時間がかかってしまいました。
最近再読したのでこの機会に書いておこうと。

内容としては、アクションの「うちの妻ってどうでしょう?」系。
4コマではないのに4コマっぽくコマ割されてて、とくに4コマじゃなくても終わる。
4コマ好きなので、「うち妻」が始まったときは「なんじゃこりゃ!みとめん!」と勝手に怒ってたんですけど、もう慣れたしこの漫画が好きだからいいや。

しかしこの表紙、コンセプトはわかるし、いいけど……帯がないネット書店では上記のような表示で、なかなか売りにくそうじゃない?


内容はやっぱり妻愛にあふれているというか、妻さん本人はどう思うかわからないけど、私のような許容されたがり女からは「なんだかいいなあ(*^ω^*)」ってかんじです。
まあ福満氏も、女性なら何でも良いわけじゃなくて、妻さんのかわいさから来てる愛情なんでしょうけど、以前より「許容範囲が広くなって、いろいろを許して受け入れてる福満氏」みたいな雰囲気が感じ取られて、ある種の女性に持てちゃうんじゃないですか、氏は。

まあ伝わりづらい話はそれぐらいにして、
私が特に好きなエピソードは
・梱包好きな妻
・メタルギアソリッドみたいになる妻
・餅がすきな妻
・「ごへいモチのごた」な福満氏
です!!

2巻も待ち遠しいです!!
posted by 藤村阿智 at 14:40| マンガ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年12月13日

進撃の巨人(諫山創)21巻 感想

買いました!読みました!

進撃の巨人 21巻


20巻の終わり方は衝撃的で、アアア〜!!って感じで
「次巻が気になる!!」と思いましたよ……

21巻はその後なんですが、この「死」は舐りますね。
うん。わかります……

後半はとうとう、いままでずっと謎だったエレンの家の地下室にたどり着き、
そこからこの世界の仕組みが語られ始める。

21巻はドラマあり謎解きありでずっと興奮して読めた。
ダークファンタジーとはいえサスペンス要素も強い漫画だから、その「解」が判明していくのは興奮しますね。

そして、この漫画を読んでいて、私がこの漫画で好きなところとか期待しているところは、
「判断」なんだなあと思った。
極限で、どちらを選ぶのが正解なのかはわからないいっぱいいっぱいのところで、
みんなが強い意志だったり消去法だったりでなにかを「判断」して、得たり捨てたりするところ。
その判断にきちんとした理由がつくというのが、私の読みたいものだったんじゃないか?
私たちは普段の生活でもいろんなものを判断して得たり捨てたりしているけど、物語の読者という傍観者の立場で、物語の中で取捨選択がびしばしされていくのを見るのは爽快なんだろう、きっと。

漫画の解説と言うより、これを「いい」と思ってしまう私のアタマの中の分析でした。


posted by 藤村阿智 at 14:19| マンガ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年11月27日

げんしけん 21巻(木尾士目)


げんしけん」も21巻でとうとう完結!!




好きな漫画です。
とうとう終わってしまいました。

私としては、ダラダラしてると不人気でもあった斑目ハーレムすら楽しかったのだけど
(結局ただの斑目好き)
最後まで「ウンウン」とにやにやうなずきながら見守ってしまった感じでした。
まだまだ見守りたい気もするんですが……

やっぱ素直になった瞬間が押しどころですね。
春日部さんわかってるなあ〜


で?どうなってこのあと「Spotted Flower」の展開に行くんですか?
(そっちがTrue ENDなのかい!(笑))
ラベル:完結
posted by 藤村阿智 at 13:04| マンガ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年10月20日

逃げるは恥だが役に立つ8巻(海野つなみ)ネタバレ少々あり

逃げるは恥だが役に立つ1〜4 感想
5〜7巻の感想書いてなかったのか。

  

先日8巻を買いました。



7巻までもいい密度で面白くて、もはやかなり好きなマンガになっているこの作品。
テーマもいいかんじ。
普段ぼんやりと考えていたことに、形を作って行ってくれている。
見所のひとつとして、みくりさんと平匡さんの契約結婚から始まった恋愛関係って言う面白さもあると思うし、正直初々しくて毎回ジタバタしながら読んでしまう。
さらに「仕事・働くとは」っていうテーマね。
家事労働とは仕事としてどういう価値があるのか。
結婚した夫婦、そうでなくて同居する人間であっても、暮らすのに必要な行動にどういう価値を見出して、報酬に変えていくのか。
それは仕事を与える方も働く方も考えなくちゃいけないことだね。

7巻の「いちばんえらいひとは新しく仕事をつくった人」っていう話もいい感じ。
そういう意味で平匡さんはこれまでのこと、これからのことをどう考えていくのだろう。
最終巻までになんらかの落としどころや解はでてくるのかな?

--------------------------------------------------

8巻の見所というか、7巻の終わり方から「はやく8巻を!」って皆さんが思ったのは
風見さんとゆりちゃんのことがどうなるかでしょ……わたしも気になって……
多様性を描くマンガでもあるとおもうから、あっさり行ってもいいとはおもうんだけど、
ここはこういう展開か……いや、まだまだ描かれることは間違いない!どうなっていくのか次巻もみまもりたい。

平匡さんとみくりさんのほうは、安定の関係といった感じですけど、
チョコチョコ萌えワードが飛び出したり。
あと、最後の方でみくりさんを救うことばが飛び出したところは泣いてしまいました……
ふいうちすぎる……

--------------------------------------------------
ドラマの方もみていますよ。現在二回目まで。
沼田さん、年があわないけど顔のつくりがにすぎてるだろw
みればみるほど似てるしだんだん年が違うこと気にならなくなってきた。

風見さん方面はどうなるんでしょうね。
すごく若いイケメンっていうんじゃなくていい年のイケメンだけど、それで話がなりたつんだろうか。
風見さんエピソードは変えてくるのかもしれない。それならそれでいいとおもう。

そしてなにより平匡さんがかわいい。
マンガの方もジャストわたしごのみだけど星野源があんなにかわいいなんて……

あと「みくり」の発音が意外だった。思ってたのとちがった、けど、いまさら脳内の呼び方を変更できない!
「動物のお医者さん」でハムテルの発音が思ってたのと違ったとき以来の衝撃!(おおげさ?)

ドラマが終わる頃には原作も最終回をむかえるとのことで、じゃああと1冊ぐらいかな……
ちょっとさびしいけど10巻以内の終了とは、コンパクトにまとまった傑作として完結する予感!
posted by 藤村阿智 at 12:20| マンガ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年10月19日

Spotted Flower 2巻(木尾士目)

Spotted Flower 2巻


2巻が出ていたので買いました。

いや〜ニヤニヤしながら読みましたよ。
しかしナマナマしいですね……男性はどう思うかわかんないけど、いちおう女性であるわたしは、
エッセイの出産シーンはいいけどフィクションの中で語られる出産シーンはけっこう苦手です。
あ〜でも女性作家の描く(フィクション内での)出産シーンはそうでもないかな。
っていうか木尾先生はどっちだ。女性でも意外じゃないけどそういえば考えたことなかったな。

Spotted Flower2巻ですが、「げんしけん」を読んでる人はニヤニヤすると思うんですけど、
読んでない人はどう思うんでしょうね?
キャラクターに名前もついてない(ついてないというか名前で呼ばれない)し、
関係性も「前からの知り合いでワケアリ」みたいな感じになってるし。
普段はこういうのを客観視するのが得意な方ですが、げんしけんについてはわたしのなかでキャラクターの存在感がありすぎて判断できない。キャラクターたちと出会う前に戻れないよ……
知らない人だと思えない……

3巻以降も気長に、楽しみにしています。
posted by 藤村阿智 at 19:42| マンガ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年10月03日

3月のライオン12巻(羽海野チカ)

3月のライオン 12巻



3月のライオンも12巻。
12巻はストーリーが進むというより、キャラクターたちのエピソードを重ねる巻だったかな。

面白いと思うし、好きな人がいるのもすごくよくわかるのに
自分にはそんなに入り込んでこないのは
キャラクターは好きだしストーリーも好きなんだけど、決定的に「面白い」のツボが違うんだろうと思う……
前半のコメディパートは私には合わなくてつらかったな……うーむ
三姉妹関連のギャグやコメディは好きよ。
滑川さんの話も結構好きだな〜。

アニメも今週末から開始ね。アニメのほうがすっきりして楽しめるかもしれない。
観てみます。
posted by 藤村阿智 at 15:38| マンガ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年10月02日

団地ともお28巻(小田扉)感想

団地ともお 28巻


届いてさっそく読んだ。
28巻にもなってまだまだ面白い。1話完結でこういう面白いのを続けるのって大変なことだと思うけど、1巻まるまる笑いっぱなしでした。

1話、ともおのおかあさんが作ってくれる「ストーリーのあるキャラ弁(っていうかマンガ弁)」の話もよかった。
2話を読んだら根津とともおは、「すっごく仲が良かった時ってのはないけどなんかずっと友人関係が続いてる」って感じでオトナになるのかもな〜と思ったり。
3話もプレゼンするともおが……

ってこのまま行くと全話に感想をつけるはめになる。
ともおに時々載ってる不思議な話が好きな人向けには、ともおの認知がおかしくなる話と、時間買いの魔物が時間を買い取っていく話が不気味で怖くていいですよ〜。

育てにくい子どもであろう、幼いころのともおを育ててた母ちゃんの苦悩は「あああ……」って気持ちになりますね。


いまだに「これアニメでも見たいな!」って思うエピソードが増えているので、アニメ第二弾やらないかな〜。第一弾の再放送も見ていますよ。
ラベル:団地ともお
posted by 藤村阿智 at 09:58| マンガ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年08月29日

がっこうぐらし!(海法紀光・千葉サドル)感想(原作&アニメ)ネタバレあり

がっこうぐらし! アニメのほうを先に見て、原作漫画も買いました。
ここでは主に原作漫画の感想を、アニメのほうと比較したりからめたりして書いていこうと思います。

【以下ネタバレもありの感想です】

がっこうぐらし! 1巻 (まんがタイムKRコミックス)
がっこうぐらし! 1巻 (まんがタイムKRコミックス)

アニメを全部見てから、原作のことを調べたら「アニメのほうがほのぼの。原作のほうで言及していた件についてもアニメでも少しは触れて欲しかった」などの感想があって、結構変えてあるのかな?と気になって購入。

どこが違うのかということは、原作を読む前にざっと感想などで見ていた。
まず最初はみーくんがいないということ、犬の太郎丸もちいさなエピソードで出てくるチョイ役だということ。
めぐねえの扱いはかわんないな。

一話の最後で、ほのぼの日常モノに見えた「ゆき」たちの本当に置かれている状況が明らかになるのはアニメも原作もおなじですが、色がついてる分アニメのほうがコワイと見せかけて、実は原作のほうが怖いですね。
アニメのほうではゆきの「見えてることによる見えてなさ」が、視聴者とみーくんの目線で異様に映ってくるわけですが、
原作はみーくんがいない分読者は一人で「ゆき」の狂気を知ることになるから怖いのかもしれません……

あと、原作のほうがさっぱりあっさり見せてくれてるからダレなくていいかも。
アニメのほうは一話を見るのがしんどい感じがありました。「ほのぼの日常モノ」、私はみられないものと好きなものがはっきりしてて、アニメの一話は苦手な雰囲気だったから……

一巻は置かれてる状況が少しだけわかって、学校外の様子がちょこっとわかるところで終わり。
原作のほうがあまりめぐねえのことをぼかしてないね。読者にはすぐわかっちゃうだろうなあ。
アニメのほうは「めぐねえはあっかりーん的な存在かな」ってちょっと思っちゃったのもあって、デパートのくだりまで気づかなかった。

がっこうぐらし! 2巻 (まんがタイムKRコミックス)
がっこうぐらし! 2巻 (まんがタイムKRコミックス)

2巻はショッピングモールへの遠足でまるまる。
みーくんとであってつれて帰ってくるまで。
みーくんがショッピングモールで圭ちゃんと閉じこもってた経緯はアニメではだいぶはしょられたのね。
原作のほうがキツイエピソードになってます。いったん助かったと思ったのに、それでもひとの保身によって全体が崩壊するって言う。

がっこうぐらし! 3巻 (まんがタイムKRコミックス)
がっこうぐらし! 3巻 (まんがタイムKRコミックス)

3巻はみーくんが部活の仲間になじむかなじまないかっていうエピソード。
みーくん自身はなじむなじまないにかかわらず、ムダに前向きに、「こんなんじゃだめだ」で進みたいタイプ。
でも先輩たち(りーさんとくるみ)は、このつらい中、環境は良くても心はぎりぎりのところを生きていて、
異常かもしれないけど癒される「ゆき」の状態をそのままに見守っている。
ゆきの異常は自身を癒すため、そして周りもそれに癒されて元気付けられて、全員がなんとか生きていけているという大事なものになっているんだよね。
ゆきが落ち込んだままだったら、りーさん&くるみもすさんで、けんかするかくちをきかないか、ばらばらに生きていくかということになってるという予感があるんだろうな。

みーくんはまじめだから「正常な状態=良い状態」だと信じているんだろう。だからりーさんやくるみの複雑な気持ちをムダに明らかにしてみせて、対立しちゃうんだろうなあ。
アニメではみんな仲良かったから、原作のこの殺伐とした、新参者はなにもわかってないといわんばかりの空気……キライじゃない(笑)

3巻の最後でようやくこの世界に起きていることの一部が見え始めて、めぐねえの件も動き出した。
アニメではクライマックスあたりの展開だね。

がっこうぐらし! (4) (まんがタイムKRコミックス フォワードシリーズ)
がっこうぐらし!  (4) (まんがタイムKRコミックス フォワードシリーズ)

表紙はみーくん。

くるみのピンチからの〜、回復まで。
みーくんが、ゆきの精神状態について「そんな都合のいい病気は(調べても)なかった」って言ってるけど
まさにそんな感じで、それも含めてちょっと読者としては置いていかれてる感じがしちゃうな……
そういう意味ではアニメのほうが筋が通ってるのかも。
ミステリーとかホラーとして読むには、情報が少なすぎて「どうなったら平気でどうなったらヤバイの?」ってのがわからないから、悪い意味で先の予測が立たない。
読者としてはホラーを読むときに「ああ〜そっちにいったらダメ! こういう場合は抜け出せないはずだけどどうやってクリアするの!?」みたいにハラハラしたい気持ちがあるんだけど、登場人物とおなじぐらい読者もなにもわかんないから、手探りすぎるよ。「ああ、それ大丈夫なんだ?」「そこ安全地帯なの? どういうマップ?」って……思いません?

めぐねえは好きなんだけどな。いま出てる描写だけだとめぐねえにもなぞが多すぎるねえ。




がっこうぐらし!8巻


大学編のつづき。
あれ、感想4巻から8巻に飛んじゃった。
また読み返したら間も埋めるかも……

大学に進学したんですよ。
でも大学になじめる感じじゃないんですよ。
……と書くと普通の学園ものみたい。
がっこうぐらしはがっこうに暮らしてるとはいえ、誰も授業も講義も受けてないからがっこうじゃないねえ。
建物はがっこうに間違いないけど。
……間違いないかな?あんまりがっこうらしさがないかもしれない。

ストーリーはじわじわ進んで、みんなのおかれてる立場は休まることなくコロコロ変わるね。
まだ、この世のルールは判明しないから不安なまま。
仲間割ればかりが続くし協力しあわないし。
やっぱりこじんまりとしたコミュニティでなんとかやってった方が良かったのかもしれない……
完全なるゾンビ化があやぶまれるくるみちゃんのことも心配だし、どういう目的かも良くわかんないけど攻撃してくる先輩方もなぞだし、部員のみんなも危機だし……
8巻は気持ちが休まることなくしんどい巻でした。描写も昔より詳しく、目線も変わってきたなあ。ストーリーが進んだからと言うより技術の向上かもしれない。
9巻で少しはストーリーが動いて何かのなぞが解けるかなあ?
posted by 藤村阿智 at 14:15| マンガ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年08月26日

はんなりギロリの頼子さん2巻(あさのゆきこ)

web連載も追いかけてる、「はんなりギロリの頼子さん」2巻がでた!

はんなりギロリの頼子さん|WEBコミック ぜにょん
http://www.zenyon.jp/lib/top.php?id=16

はんなりギロリの頼子さん


舞台は京都、主人公の頼子さんは路地の角でタバコ屋さんを営んでいる。
道に迷った観光客、よそから引っ越してきたご近所さん、昔からの顔なじみ……
などなどいろんな人とのふれあい、が見所なんだけど、
とにかく頼子さんは人付き合いが苦手そう!! 基本無愛想でギロリ顔!
にじみ出るいい人オーラと、見た目に反した細やかな応対で、ギャップが好きになっちゃう人続出です。

私も京都に住んでいた……12年もだよ……第二の故郷と言える! と思うんだけど、もう引っ越してから8年以上経っちゃって、京都がすっかり遠くなってきてしまった。
いまでも年に1度は訪れる街ですが。

「はんなりギロリの頼子さん」は、京都に住んでて感じてたアレコレを「あるある〜!」ってネタで笑わせたり、時には苦々しい気持ちを思い出させたりするのですが、観光客のような行きずりのキャラクターも丁寧で魅力的に描かれてるところがすごい。
表紙のへの字ぐちの頼子さんもかわいいけど本編に出てくる逆ヘの字のクチした頼子さんかわいいかわいいよ〜

2巻収録のエピソードでいちばん好き……というかとにかく何度読んでも吹いてしまうのが
19話の「ライトノベルと頼子さん」の回。
京都のことをよく知らんと小説の舞台にしてしまったため、移動がありえない感じになってるライトノベルを地元目線で修正する話なんですけど、もー、ギャグに勢いがあってww
細かい書き込みも読むとさらに笑ってしまうw

第16話の、道を覚える歌の話もいいですな〜。子どもたちの名前にちょっとドキッとした(わたしの身内にしか伝わらない話w)。
道を覚える歌といえば、京都銀行のラジオCMでずっと流れてたので、京都出身じゃなくてもラジオをよく聞く人にはなじみがあるかもしれません……
私は全部の順番を覚えるのはあきらめて、車が走るような大通りから覚えていって、目的地は「烏丸通以西、堀川通まで行ったら行きすぎ」とかそういう感じで覚えて出かけてました。

あとは京都あるあるの回(27話)もあるある〜って感じ。
写真に写っちゃうのもそうだけど、写真を撮ってあげるのと道や市バスの乗換えをきかれるのにも慣れるな〜
三大祭(&送り火、紅葉、桜)のときは街中にでないで家か洛外でじっとする。とかもあるかも。

いけずの扇子屋さん(22話)は怖い……幸い、京都でいけずに遭ったことないんですよ、いけずされた話とか、わたし宛じゃない件で聞いたこととかはあるけど。 いや、気づいてないだけかもしれないけど……


web連載で見てるとはいえ、こんなに単行本描きおろしのオマケ漫画やカバーイラストが載ってたら単行本買わなきゃでしょ……
オマケ漫画は、あさのさんの描く年の差カップル好きは必見ですよ。

こうやってまとめて読むと、少しずつ頼子さんの人となりが語られ始めてるんだな〜と、……3巻も正座待機でございます!
ラベル:京都
posted by 藤村阿智 at 11:56| マンガ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年08月23日

進撃の巨人20巻(諌山創)感想

進撃の巨人20巻


進撃の巨人も20巻〜。

20巻は19巻から続く、巨人たちとの決戦の様子。
物語は進まないけど人の心に変化が見られた巻でしたね……
急激な変化に見えても、今までのキャラクターの積み上げがあるからこそ違和感がなく受け入れられるというか。

……というか20巻は人が死んだなあ……
名前のあるキャラが、そしてここまで20巻一緒にいたキャラが最後を迎えるのは
「戦いだからそういうこともあるだろうけど、つらい!!!」って感じになってしまう。
ほんと……ほんとに……?
これで「実は生きてました〜!」とかだったらそれはそれでイヤだが……
せめて他の人たちが勝利をおさめるかしてこの戦いを終わらせて、死んでいったキャラたちに思いを馳せて欲しいと願う……まさに生者につなげていくって事なのかもね。
posted by 藤村阿智 at 13:26| マンガ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年08月15日

この世界の片隅に(こうの史代)読み返し感想・メモ

■11月12日に公開された映画について(公開前に)書いたページはこちら。
映画「この世界の片隅に」11月12日より公開開始!: 漫画の感想ブログ ホンヨンダ
http://honyonda.seesaa.net/article/443793825.html


映画の感想メモも随時追記・更新中です。
http://honyonda.seesaa.net/article/444225969.html



終戦の日に「この世界の片隅に」読み返しています。
せっかくだから読み込むためにも思ったことをメモしながらよむかな。
読んで知ってほしい部分はぼかすけど、ネタバレなしではないので、何も情報を得たくないという未読の方は
原作コミックを読んでからこのメモを読むように。
っていうか私のメモなんか読まなくてもいいから、わたし・藤村阿智が好きで何度も読み返してる漫画とやらを読んでみるか〜ってのでいいから
原作漫画を読んでみてね。

基本的に、読んだことのある人と一緒に読みすすめる感じの覚書です。

9月には(個人的に)呉に行くので、呉市美術館にも行く予定です。
http://www.kure-bi.jp/
なんと「この世界の片隅に」上中下(全三巻)の原画が450点も展示されているらしい。
これは見に行かなくてはですよ。

もちろん、11月12日公開予定のアニメーション映画「この世界の片隅に」の予習でもあります。
http://konosekai.jp/

【この世界の片隅に 上巻】

--------------------------------------------------
本編の主人公、「浦野すず」(以下「すずさん」)の幼少期を、戦前の広島の様子を描きながらみせてくれるオープニングから。
バケモノにさらわれて、同じくさらわれた少年と出会い、すずさんの機転でなんとか逃れるという夢のようなファンタジーな話から始まる。

すずさんがどういう子どもかということと、出合った少年・周作さんの優しさも見られるという、短い中にいろんなものが詰まったお話。
ぼーっとしているから、夢だったのかも……と思いながらも、動かせない現実の出来事ともからんでいるし、
あれはなんだったんだろう?って思う子どものころのふしぎな想い出ってあるよね。
もしかしたらあとから脳がいろんな想い出をつないで再構築しただけかもしれないけど、なんだか不思議でほわーっとなるような。
とにかく周作さんの心の動きとか、どういう人物かとかが、複雑に伝わってきてすごい。こんなに短いのに。
動じなくて、年下の女の子の前ではいっそうしっかりしたいタイプで、ちゃっかりしてて、許容範囲が広そうで優しい……
こうの史代さんが描く男の人好きなんですけど、周作さんはいちばん好き。次が「長い道」の荘介どの。

「波のうさぎ」も幼少期のエピソード。
すずさんは絵が好きで、絵が得意で、同級生の水原さんは意地悪だけどそれだけじゃなくて……
水原さんの海への思いも記憶しておきたいところ。

★本編はここから。18年12月。
「波のうさぎ」の冒頭と、おなじコマ割り、似たシチュエーション。
成長したすずさんと、なにも変わらないすずさん、変わっていく環境がおなじコマ割りだからこそ実感できる。
日常が描かれるのかとおもいきや、「すずちゃん 大事じゃ! すぐ帰り」から事件が起こり、コマ割りも「波のうさぎ」から少しずつ変化する。
でも基本的に、この二話はおなじ構成で進んでいく。だからこそ、おなじコマにあたるシーンが構図によって意味が変わってくるのを見て、気づいて震える。
「波のうさぎ」で海苔を乾かしていた場所には大根が植えられている。
「波のうさぎ」で水原さんの背中を見つけるシーン、18年12月のおなじ場所のコマでは水原さんと反対の方向へ別れて歩いていく。
すずさんは見知らぬ男からの求婚を受けて実家に帰るところなのだ。

周作さんは、結婚相手の家に持っていくにふさわしいのかわからないけど、キャラメルをお土産に持ってきているようだ。
(お土産はそれだけじゃないのかもしれない)
と言うことは周作さんはあの夢の日のことを覚えているんだとわかりますね。
対照的にすずさんは「いやかどうかもわからん人じゃったねえ……」完全に覚えてない。
求婚の相手に会うために実家に帰ったはずなのに、寒いのに、家に入らず、嫁入り衣装の着物をかぶって海をみつめるすずさん……
海にはうさぎは跳ねていただろうか。

★19年2月
すずさんと周作さんの結婚式のようす。いつもとかわらない、フツツカな娘のすずさんですが、やっぱりお嫁に行くのは不安だったんだろうな。
意地悪そうなお姉さんはとりあえず同居じゃないし、優しそうな義理の父母に一安心といった感じですかね。
夫・周作さんはどういう人かいまいちつかめない様子……

★第三回も19年2月。
冒頭にすずさんが描く、お兄ちゃんへのはがきで新しい家族や登場人物がまるごとおさらいできるのが親切!
そして結婚式の日の……夜の……周作さんとすずさんです……
周作さん好きすぎる(私が)。
眠れてないのかもしれないすずさん、「この家の嫁になった」ことを実感するように朝から家事にいそしんで……
昨日描いたお兄ちゃんへのはがきを出そうとして、新しい苗字で名前を書いて……
オチで笑えるようになってるから、オチの前の真剣なまなざしを忘れてしまいそうになるけど、二つの意味はそのままそこにあるんだと思う。
こうのさんの漫画ではよく「意味ありげな台詞で真剣な顔をしてたけど、実はこういうことでした」って言うオチへの展開があると思うけど、
オチのほうだけじゃなくてそのまま読み取れる感情もやっぱりそこにあるんだと思う。

★第四回も19年2月。
すずさんとご近所付き合い。北條の嫁として自治体の当番に初参加。
とりもって、やらかして、でもまあなんとか受け入れられた様子のすずさん……が、夫・周作さんの登場によってより強固な共感と絆を手に入れる!
って話よね!(間違ってはいないw)

★第五回19年3月。
周作さんのおねえさんが帰って来る。都会・広島から来た割に冴えない嫁のすずさんをいびって追い出したいみたいだけど、
天然ボケばかりの周りに嫌味は通用しない!! 良いツッコミ役として定着しそうです。
お裁縫などの家事シーン好きなんだよな〜。「さんさん録」とか「長い道」「ぴっぴら帳」でも暮らしの工夫シーンが好きだ。

★第六回19年3月。
広島へ里帰り。最後まで読んでからこの辺読むとなんか切ないんだよねえ、日常の描写であればあるほど……
広島に帰ってきて、改めて広島との別れを実感するすずさん。……で、オチ(笑)
帳面にスケッチするすずさんが出てくるのはここからなのね。お父さんからもらったお小遣いで買った帳面なのかな……

★第七回19年4月。
「大和」を見るすずさんと周作さん。
そんな中、姪っ子の晴美さんは「海軍の機密」をなんとかしようと奔走する……(?)

★第八回19年5月
5月は楠公飯の回!

★第九回19年5月
お義母さんをつれて国民学校へ。
お義母さんの、大変だった昔の思い出。大事だった。……大事だと思えたあのころが懐かしいというつぶやき。
掲げられたたくさんの国旗。

★第十回19年6月
お姉さんと小松菜と、建物疎開。
お姉さんの嫌味やイジワルを、すずさんはいつもとぼけているけど全部伝わってるんだと思うんだ。
でも多分すずさんはお姉さんのことが好きで、憎めないんだろうなあ。周作さんのお姉さんだし、晴美さんを育ててるお母さんだし、
悪い人でないのはわかるのだ……

★第十一回19年7月
一家総出で防空壕を作る。
周作さんとすずさんもすっかり仲良くなって……
映画の特報で観られる印象的なキスシーンはここよ。
離縁したばかりのお姉さんには目の毒ですよ!!(夫とはずいぶん前に死に別れているとはいえ)

--------------------------------------------------

【この世界の片隅に 中巻】

--------------------------------------------------

★第十二回19年7月。
1ページ目のお姉さんの、着物の柄www左側はいいけどその続きで見る右側の大ゴマの着物の柄は……w
ジョブチェンジって感じです(?)
お姉さんは離縁と言っても夫が嫌いになったとかでなくて、夫を亡くして夫の両親(義実家)との離縁だったのね。
つらい。そんなお姉さんのおかれた立場や気持ちを考えて、少しでも笑いのある家庭にしようと奮闘する?すずさんが
憲兵にスパイと疑われる!!!
すずさん以外には笑える展開だったみたいだけど、よく考えたら帳面を没収されてるの?
最初に描いた広島のスケッチは……? 一緒に没収? だったらそれがいちばんつらいなぁ。

★第十三回19年8月。
貴重な砂糖 守る工夫が あだとなり
物価が急激に上がることにおびえるすずさん
「いまにお砂糖が百五十円くらいになって (略) 靴下だって三足買うたら千円にもなる時代が来やせんかね…」
(笑)(笑)

★第十四回19年8月。
闇市で砂糖をショッキングな値段で購入したすずさん、ショックのあまり(?)道に迷って知らない場所へ出る。
すいか、おしろい、きれいな服、絵の具、砂糖。
闇市で出合った素敵なものへの想いがまだ残る中で迷い込んだ町は不思議な場所。
夢と現実をつなぐような女性、リンさんとはここで初めて出会うのね。
いや、本当は初めてじゃないんだけど。
昔広島にいたことがある、リンさんの、記憶に残る着物の柄。広島のイメージ。すいかの思い出……

すずさんは優しい子。ぼーっとしてるからだれも誉めてくれないけど、すずさんに優しくされた人々は確実にすずさんとつながっていく。

ところでリンさんの好きな食べ物(絵に描いて〜といわれてすずさんが描いてあげてるらしい)、
わらびもち、ハッカ糖、……そんなもんよう絵にかかん! ムツカシイわ!

★第十五回19年9月
リンさんにであってちょっとおしゃれごころに火がついた(?)すずさんはおしろいはたいて夫の忘れ物を届けに外出……
ただのお使いかと思いきや夫婦ラブラブな展開に。
忘れ物の帳面の、背表紙が破りとられてるところは要チェックです。
その帳面を持ってきてもらう周作さん、海兵さんの集団に戸惑うすずさん、
まだ嫁に来たことが覚めてしまう夢のように感じられているすずさんと
選び取った最良の現実と言い切る周作さん……
周作&すず二人きりのシーンに橋は欠かせないイメージです。
あっちとこっちをつなげる存在が橋です。

★第十六回19年9月
リンさんに約束の絵を持ってきたすずさん。くやしいぐらいハッカ糖とわらびもちがうまそうに描けてる……!!
あいすくりんはなんだかわかんないなりに描いたためになんだかわかんないものになってる!!
そしてリンさんが大事に持ってる、「ええお客さんが書いてくれんさった、名札のお手本」

すずさんご懐妊かと婦人科へいったものの、ただつきのものが遅れてるだけと言うことでしょんぼり。
そんなすずさんに、リンさんが投げかける
「お産って楽しみなもんかね?」という疑問。
子どもができる、できない、いい子どもがうまれる、できのわるい子どもがうまれる、
いろんな不安がリンさんとのやりとりで「悩むのがあほらしう」なる。

私このシーン好きです。悩むのをあほらしうしたくなるときに読み返したい。
売られた子どもであるだろうリンさんが言う
「誰でも何かが足らんぐらいでこの世界に居場所はそうそう無うなりゃせんよ すずさん」
この漫画の最大のテーマだとおもうし、すずさんをこの先何度も救っていく言葉。
すずさんはいつでも、自分の居場所がわからないという気持ちをまとって生きているように私には思えるのだ。

【2016/11/24追記】
考えてみると、すずさんはすずさんなりに落ち込んでるんだろうけど、
遊郭の女性に「妊娠かと思ったら妊娠じゃなくて落ち込む」って話をするのはすごいことだな。
リンさんたちの仕事は、妊娠したくない仕事じゃないか。
日々処理に苦労してるんだろうし…… (読み取りとしては深く考えすぎかなあ)
すずさんのことばかりみてて、リンさんの気持ちまで考えてなかったな……

★第十七回19年10月
親戚の荷物を預かる北條家。おばさんがにおわす、周作さんに「結婚しようと思った女性」が他にもいたような過去……?
ギャグでごまかしつつも、すずさんのことを「選んだ最良の現実」「選んだ」と言ってた橋の上での会話が思い出される……
りんどうの茶碗を受け取るはずだった女性はいまどこでどうしているのか。

★第十八回19年10月
破られた帳面の裏表紙と、りんどうの茶碗と、それが似合う人、ええお客さんが書いてくれた名札の見本……のつながりにきづいてしまうすずさん……
ボーっとしたすずさんの(うごきの)被害にあうのはご近所さんと晴美さんなのであった

★第十九回19年11月
ギャグでごまかされてるけど(以下略)
「夢のような」居場所に本来は自分がいるんじゃなかったのかもと思ってるのかな……
「優しくされている」「愛されてる」のももしかしたら……

★第二十回19年11月
お姉さん回(笑)
お姉さんがどんな悩みもズバッと解決!

★第二十一回19年12月
ここで水原さんの再登場ですよ。
水兵さんという立場を利用して(?)あからさまにすずを「うちのすず」扱いする水原さん。
「普通じゃのう お前ほんまに普通じゃ」
戦争の時代に誰よりも死に近い軍人である水原さんが、死を身近に感じたときに会いたいと思ったのが
すずさんだと感じた周作さん、夜にすずさんを閉め出して水原さんと二人きりで過ごすように仕向ける……
ンモウ!周作さん!

★第二十二回19年12月
水原さんのことを待っていた、そしてこんな風に二人で過ごす夜を待っていたはずのすずさんなのに、
目に入るのはあのりんどうの茶碗。
すずさんの好きな人はやっぱり……
そして水原さんの「この世界で普通で……まともで居ってくれ」という祈りの言葉もまた、すずさんを支える言葉の一つなんじゃないか。

★第二十三回20年正月
いろはがるた。
文に沿った絵が並べられている……ようでちょっとおかしいのが混じってる。読み飛ばせない!(笑)

★第二十四回20年2月
お兄ちゃんが戦死した……という悲しい話のようで、誰も信じちゃいないね。
もしかしたら死んでないかもしれない、いや、やっぱり死んだのかもしれない。
死が少しずつ隣り合わせになってくる。
「この世界の片隅に」は、戦時中を描いた漫画なのに、死が重くない。
預かりしらんところでサクッと起こる、現実と思えない死ばかりだ。たったひとつをのぞいて。
すずさんの周りにはこれから死が多く降りかかるけど、どれも現実感がない、だからこそ、そのたったひとつが重く重く感じられるのかもしれない。

★第二十五回20年2月
雪の中、りんどうのお茶碗を「受け取るはずだった人」に渡すためでかけるすずさん。
遊郭ではリンさんに会えず、かわりに「水兵さんと心中しようとして失敗、あげく熱をだして寝込んでいる女の子」と出会う。
すずさんはこの子に少し、「水原さんと添い遂げようとした自分という架空の未来」を、踏み出さなかったその先を見たのかも知れない。深読みしすぎかな。

★第二十六回20年3月
のどかな春のきざし、でも春の空には戦争が激しくなるきざし。
「来たのう… とうとう呉へも」

★第二十七回20年3月
きわめて軽微だったはずの空襲だけど、実際の現場は軽微だなんて言える雰囲気じゃないことを知るすずさんとお姉さん。
物資不足で晴美さんの入学準備グッズもなかなか揃わない……
そんな中で見る教科書への落書きは心を和ませますね!

★第二十八回20年4月
花見にやってきた北條一家、すずさんはリンさんと再会。りんどうの茶碗はちゃんとリンさんの手に渡っていた。
またひとつ、ふっと降りかかる死のこと。
リンさんから受け取る口紅。「空襲に遭うたらキレイな死体から早う片付けて貰えるそうな」
「人が死んだら(略)秘密は無かったことになる」「それはそれでゼイタクな事かも知れんよ」……
口紅と一緒にもらった、リンさんの言葉。

--------------------------------------------------

【この世界の片隅に 下巻】

--------------------------------------------------
下巻は、読み終えてから表紙を見るとドキッとしてしまう。
そしてあまりにも、言葉にしたらもったいない展開が続くので、たいした内容のメモはできないかもしれない。

★第二十九回20年4月
ページの上半分は、すずさんが帳面に描いたと思われる、戦争に関するメモ。
避難時に必要な持ち物、空襲を避けるための工夫、いざと言うときの備え、敵の武器についての勉強。
下半分は、頻繁に鳴る空襲警報の中で生活する人々の日常。
なんていうか、こういうのを見ていると「日常と静かに・急速に混ざっていく戦争」を感じてしまう。
私たちだって、災害への備え工夫をこういう風にやっているだろう。よその家が空襲の標的にならないようにって壁を黒く塗り始めたら、
私もそれに倣って壁を黒く塗るだろう。
日常に戦争が混ざっていたら、自分だけ「関係ないんで」と言って好きなように、いままでと同じようにはやっぱりいられないんだと思う。
お父さんの知識自慢になごむ(笑)めっちゃ理系(笑)

★第三十回20年5月
年表で見る軍艦の発達から(違)。
戦闘機の発達も空に浮かぶ。
それを作る広工廠。
きわめて軽微な空襲は続く。帰ってこないお父さん。

★第三十一回20年5月
すずさんは小まいのう。
印象的なシーンなので、なんか小さいものを見ると「○○はこまいのう」とつい口に出したくなる私。
お父さんも帰ってこない中、家を空けなくてはならない周作さんの不安。
すずさんが小まい、とわかっていてもすずさんに家を託して出かけていく。

周作さんを忘れないように、帳面に描き留める右手。帳面を袋にしまう手。
紅をくちびるに塗る右手。
「この家を守りきれるかいの?」と問われ、握られた右手で。

★第三十二回20年6月
お父ちゃんは怪我をしてるが生きて病院に入院中と判明!
お父さんを見舞って、晴美さんをつれて息子がいる下関へいくというお姉さん。
空襲の中、防空壕でなんとかやりすごしたすずさんと晴美さんだったけど。

★第三十三回20年6月
「どこで間違ったのか」
ゆらぐ「わたしの居場所」
そして今もっとも出て行きたい場所。

★第三十四回20年7月
「この家はまだ焼けない」
度重なる空襲。

★第三十五回20年7月
すずさんは失ったものを思い出したとき、周りからの「良かった」すら歪んでいると感じてしまう。
死が当たり前になりすぎた呉と、死は近くの別世界で起きている広島の七月。
「ねえすずちゃん 広島に帰っておいでや」妹のすみちゃんが語る、もうひとつの「わたしの居場所」の可能性……
すずさんの世界は失ったものを補えず、歪んでしまっている。

★第三十六回20年7月〜第三十七回20年8月
すずさんが今までぼんやりと、自分の心の中で探してた居場所。
揺らいで、失ってしまったと思った居場所は、周作さんとお姉さんにはっきりと言葉で
「居場所はここじゃ」といわれることではっきりと見える形になっていっている気がする……
同じとき、広島のあの瞬間は、ひとつの白いコマで表現されている。

★第三十八回20年8月〜第三十九回20年8月
近くて遠い広島を想うすずさん、歪んだままの世界で何にもできない反動か、強がっているように見えてつらい……
終戦の日のすずさんはいままで見せなかった気持ちと表情でうずくまる。
でも「失ったもの」がそっとそばに寄り添ってくれているみたい。

★第四十回20年9月
戦争は終わった。でも9月はやってきたし、家はまだ壊れきってないし、手紙も届くし。
生活は続く。生きている人々の。

★第四十一回20年10月
右手が描き出す、知らないはずのリンさんの物語。もしかしたら右手は知ったのかもね。
いまだ歪んだ現実のなかにいるすずさん、右手が描き出す世界は優しい世界なのかもしれない。

★第四十二回20年11月〜第四十三回20年12月
終戦で大きく変化した日常、変わらない日常は広島での出来事がじわじわ変えていく……
死んだら消えるものと、死ななければ消えないもの。
生きてる限りあり続けるなら、生きてここにいる理由になる。

★第四十四回21年1月
広島にいる、妹のすみちゃんに会いに来たすずさん。
失ったものや変わってしまったものにあふれている広島。
最初に出会った橋の上で、これからの話をする周作さん……
右手はそんな現実の合間に物語を綴りつづける。
周作さんとすずさんを引き合わせた、夢の中の出来事のような、バケモノの背中。
あのバケモノは多分……

居場所をいまようやく言葉にできたすずさん。これからも日々が続くんですね。

★最終回は「しあはせの手紙」
右手が送ってくれる手紙。
新しい、未来へ続く出会いもあって、この世界のどこにでもある片隅に色がついていく。

資料、あとがきに描かれた挿絵……久夫さん(晴美ちゃんのお兄さん)かな?が流した船に晴美さんが乗せたシロツメクサ、
新しいこどもちゃん(最終回の子)に届いている絵になってて泣ける。
--------------------------------------------------

カバーをはずした表紙も見てみると面白いですよ。


いや〜 長くなった。

もう、読んだことない人にはさっぱり伝わらないメモになってると思う。
ところどころ読み取れてなくて間違いとか思い込みもあると思う。
でも、毎回読むたびに感想とか見つけることとかが違ってくるから、2016年8月15日、今日この日のメモと言うことで、
次回読み返したときに前回とどう違って見えたかを確認できていいとも思うんですよ。

とにかくなにより映画が楽しみです。
その前に9月、美術館での展示と呉の空気をめいいっぱい堪能してこようと思います。





2015年に描いた記事もあわせてどうぞ。
2000年代の「戦争と漫画」、その一部: 漫画の感想ブログ ホンヨンダ
http://honyonda.seesaa.net/article/423683949.html


映画の感想メモも随時追記・更新中です。
http://honyonda.seesaa.net/article/444225969.html
ラベル:オススメ
posted by 藤村阿智 at 21:03| マンガ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年08月09日

プラチナエンド1巻(原作:大場つぐみ 漫画:小畑健)感想


プラチナエンド1巻


「デスノート」「バクマン。」のコンビによる新作。
ようやく1巻を買った。品切れ長かった気がするんですけど……

中学校は卒業したけれど、生きる希望を失ってしまい死のうとする主人公・架橋明日(かけはしみらい)の元へ天使がやってきて、どこへでもいける翼とだれからも愛される矢をあげるから生きてみないかといわれる。
成り行きでもらっちゃったものの、ちからに戸惑いながら高校に進学する明日くん……

けっこうゆっくり目で、そんなに衝撃はない導入かなあ。
バクマン。の漫画内漫画にありそうな感じ?
天使のキャラもいまのところ普通と言うかとくに特徴はないかな……いやむちゃくちゃ可愛いけど

あと、小畑先生の絵でこういうシーン見られるなんてありがたや〜ってところがあって、初めて少年ジャンプ連載じゃないことを知ったり……

1巻の終わりの「引き」で、初めて「おお〜続きが気になる」って思ったかな。2巻も読みましょう。
posted by 藤村阿智 at 17:06| マンガ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年07月28日

ドラえもんの英語おもしろ攻略 ゼロから始める英語(キャラクター原作・藤子・F・不二雄)

最近英語を勉強したいと思ってまして。
しかも、いまだからこそ基礎の基礎から。
簡単な単語や文章から。

いま英語を使いたい場面では単語をいくつかつぶやくことで伝えようとしていますが、こんなことじゃいかんし、相手の言ってることが文章だとさっぱりわからない。まるっきり逆に思い込んじゃうこともあって危険。

で、ドラえもん好きでもあるので、ドラえもんの学習シリーズで読めばぐんぐん頭に入ってくるんじゃないかと思った次第です。

さっそく買ったのは以下の本。

ドラえもんの英語おもしろ攻略 ゼロから始める英語 (別冊ドラえもんの学習シリーズ)


結論からいうと、本当にゼロからって感じで、思った以上にやさしい内容でした。
英語が苦手と自称する私もさすがにこれくらいはわかる……いや、対処できませんけどね、このトラブルに。私も会話できないからね。


おなじみの、スネ夫の旅行自慢から始まります。スネ夫はジャイアン、しずちゃんをつれて、家族と一緒にアメリカに行っているらしい。一緒にこれないことを残念がっているようだけど、まあいつものノケモノ案件ですよ。
で、くやしがるのび太。「ぼくもアメリカに行きたい!」

しかし、ドラえもんは道具を修理に出しているので、海外旅行は不安です。
「写真を撮ってすぐに帰って来るだけ」とののび太の説得に折れて、残ってた「どこでもドア」でアメリカに出発!
アメリカで写真撮影に夢中になっていたら、トラックの荷台に乗っかってた「どこでもドア」はトラックとともに走り出しちゃった!
現在地・ダラスからニューヨークまで、トラックを追う旅が始まる……!

……というストーリーです。
ほんやくコンニャクも持ってない、英語の知識ゼロ、空も飛べず速く走れずご飯も用意できないのび太とドラえもんがダラスで路頭に迷うのです……

必死になって自分たちの困っていることを伝えようとするうちに、身振り手振りでのコミュニケーションから始まって、普段身の回りにあった英語を思い出しつつ、「なんだ英語って身近だったんだ。コミュニケーションって大事なんだ。」と言うことを実感していくつくりになってて、英語の勉強としてはやさしい内容だけど楽しみながら英語に親しみをもてます。子どものころにこの本を読んでたら、もっと英語に興味が持てたかも。

途中のコラムには、あいさつやアメリカまめ知識なんかもあります。
のび太が「アメリカ人ってなに人なの?」(いろんな人種がいる)と疑問を持つところとか、アメリカに飛び込んでしまう設定ゆえのエピソードがいいですね。
posted by 藤村阿智 at 14:51| マンガ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年07月21日

東京アリス(稚野鳥子)1巻〜5巻感想

稚野先生の漫画にはなんだか苦手意識があったのですが(20年以上前の印象で……)
久しぶりに新作の「月と指先の間」を読んで、なんとなく稚野先生の漫画の雰囲気に慣れたので
電子書籍版「東京アリス」1〜3巻無料ダウンロードキャンペーンを使って読んでみた。

月と指先の間(1) (KCデラックス Kiss)


まあにがてだな〜って感じは変わらないんですが、逆にいうと読まないタイプの漫画であるし、
でも流石に面白いんですよ。ベテラン先生の力量は流石です。苦手な登場人物しか出てこない、ファンタジーより遠い世界に感じる「リアル」の世界なのに、先が気になるというか。
最初は3巻までで続きを読もうと思わなかったのに、ちょっとした待ち時間の間に読み返したら続きが気になってしまって……

いま5巻まで読みました。4巻、5巻は追加で購入。

東京アリス(1) (Kissコミックス)


【あらすじ】
デザイン会社勤務の普通のOL・有栖川ふうは26歳、お買い物が大好きでお給料の大半をショッピングにあてている。金遣いが荒い。狙ってる、憧れのバッグがある。女の子としては鈍感なほうで天然だけど、どこか憎めないのか周りには可愛がられている。
そんな「ふう」のことを好きになっちゃってる上司と、3人の幼馴染の女性とのお買いものラブコメディ!

……という感じでしょうか……
上司の奥園さんが、なんでふうちゃんのことを好きになってるのかはちょっといまだにわかんないんですが、ふうちゃんは突っ走り振り回し系女子なのでさわやかなところがいいかなあ?
先日感想を描いた「私はペンで世界を変える」もそうなんですが、女子が恋にはまらずに他の好きなものを追っかけてるってのは、意外と私の好きな展開なのかもしれません。

   


しかし、まあ、26歳の女性たちが中心になってる話なので、付き合い方とかがオトナなんですよね……
すぐにカラダの関係になるというかそこからはじまるというかそれしかないというか……
ふうちゃんだけは5巻の最後でもまだきれいなままです。とはいっても昔から彼氏はけっこういたみたいなんでそういう奥手じゃなくて、最近うまくいってないって話です。

幼馴染が3人いまして、全部で4人の女性が中心に出てくるんですが、そのうちの3人
ふう(OL)、みずほ(漫画家)は円城寺(お嬢)の家に居候しているので一緒に住んでます。
桜川先生は女医さんでふうちゃんのことがむかしから好きだけど、叶わぬ恋なので男遊びに励んでいます。
円城寺はお見合い結婚が決まってるので、他のカラダの相性がいい男性やいろいろを満たしてくれる男性を探して毎日のようにいろんな男と遊んでいます。
みずほちゃんは少女漫画家でおっとりしてるんですけど、どうも金のない男にばかりひっかかり、他の女の子のようなお姫様扱いデートに縁がありません。すぐ利用されてしまうタイプです。

だれも私の周りにいないタイプだよ……
学生の頃は……みずほちゃんタイプがいたかな……
いい子だし尽くすタイプなのに、なんか変な男性につかまって、泣かされながらも尽くしちゃうわけですよ。だからみずほちゃんが一番見ててつらい。幸せにしてくれる男性とであって、存分に尽くしてちゃんと報われなさい。

ふうちゃんと奥園さんっていう、鉄板の主人公カップルは見てて安定してるから素直にドキドキできますね。
この人たちオトナなんだ……って思うと、ちょっともどかしいですけど、他の人たちの大人すぎる行動を見ていると逆に安心しますよ。バランス取れてるのかもしれない。

そんな中、ハラハラするのは、お見合い結婚も決まってて、だれよりも強く、リードして自分の好きなように人生を歩んでいるように見えていた円城寺をローラクする男があらわれちゃったところね。
安定のカップルを横目に、なんか強引でカラダだけの関係でイニシアチブを完全に男に握られてしまった危うい円城寺ちゃんがこれからどうなるのか気になって……

--------------------------------------------------
続巻も読んだら感想書くと思います。
しかし、amazonで検索してるうちに最終巻(15巻)の星が平均1つ・レビュー10件なのを見てしまった……



ラベル:少女漫画 女性
posted by 藤村阿智 at 11:34| マンガ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年07月19日

なぁたんとご主人たま(モリタイシ)

なぁたんとご主人たま (ヤングジャンプコミックスDIGITAL)


ムチムチからスレンダー、少女から大人まで女性のかわいいところを描いたらとにかく私好みになってるっていうモリタイシ先生の読みきりがkindleで販売開始ですよ!

セーラー服の少女が箱に入って捨てられていたので、とりあえず食べ物をあげてみたらなんか懐いたみたいで……っていう、お色気満載の読みきりでございます。

モリタイシ先生作品の中で史上最強にえっちなないようということで……
読みきりが配信されたときもkindleで読みました。というかそれのために、ほとんど放置してたkindleをもう一度立ち上げた。普段honto派なんで、電子書籍もだいたいhontoで読んでるんですよね……

amazonで中身も確認できますし、ちょっと読んでみて続きが気になったら購入ってのはどうですか。
100円ですよ。
カラーも収録されてるのね。これも電子書籍ならではデスネ〜。

しかし、読みきり作品がこんなに早い時期に手に入れられる・もう一度読めるようになるってのはいいですね……単行本には収録されるかわからなかったりするじゃないですか。モリ先生がこういう甘甘な漫画を今後も数本描かれたら、まとめて短編集とかになるかもしれないけど、ラジエーションハウスの巻末に収録とかはなさそうだから……
電子なら100円とかで単発の読みきり作品も発行できますね。これはいいですね。

posted by 藤村阿智 at 10:12| マンガ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年07月15日

私はペンで世界を変える(堂本奈央)

エッセイ含め、漫画家さんが出てくる漫画は大好物なんですが、
最近読んだ「私はペンで世界を変える」面白い。

私はペンで世界を変える(1)(プリンセス・コミックス)


私はペンで世界を変える(2)(プリンセス・コミックス)



現在二巻まで、以下続巻。(続きも購入したらここに感想かく予定)

中身はがっつり少女漫画です。
【あらすじ】
青森から転校してきた生田優子・高校二年生は、おとなしくてとくになんの印象も無い目立たない女子高生のように見えるけど、実は現役少女漫画家で期待の大型新人!
さらに、「いつか自分の漫画が映像化されたら憧れの大野君(NALISという人気アイドルグループのメンバー)に主役をやってもらう(つまり会いたい!)!最終的には結婚したい!」というこちらも超大型のドルオタというぶっとんだ少女だったんですね……

で、そのヒロイン・優子の引っ越したマンションの隣には、クラスメイトの超絶イケメン羽多野伊佐と七瀬淳(いとこ同士らしい)が住んでいて、漫画の担当編集さんもイケメンだったりして、しかも全員優子のことが好きor大切らしい……という、いわゆる逆ハーレムもの。

いや、少女漫画なんてだいたいが逆ハーレムと言うか、ヒロインの女の子はぱっとしないのにモテモテっていうのは当たり前ですよ。その中で揺れる乙女心……とか、私の好きなあの人にだけ一途なんだもん……っていう話が多いんですが、
「ペンせか」(勝手につくった略称・普通なんて呼ばれてるのか確認していない)はモテモテのヒロイン、優子ちゃんの視点があまり無いんですよ。まったく無いわけじゃないけど、優子よりも周りの男子が優子のことをどうおもってるかが描かれているというか。

しかも、周りのイケメンたちがこんなに大事にしてくれているのに、優子本人はアイドルに夢中で仕事熱心なわけです。そんな一所懸命さとか、がんばりとか、天然の良い子パワーとかがまた周りの少年たちをキュンとさせてるんですよね……ということで、ヒロインにいやらしさがなくてさわやかなのがこの漫画の良いところで、他と違って面白いところだとおもうのです!

--------------------------------------------------

1巻は導入から、まず伊佐くんが優子ちゃんのことを好きになっちゃって、優子のことを好きになるのはイバラの道でドMの道だとわかっていながらもグイグイアタックする。
追って、結局淳も自分の気持ちに気が付いて、伊佐「ヌケガケ有りでいこうね」淳「おう」みたいになっちゃうわけですよ!
しょうがないよ!優子かわいいもん!一所懸命だし意外と頼れるとことかでも守ってあげたいとことか!

2巻になっても伊佐と淳は振り回されっぱなしで、沖縄いっても相手にしてもらえたような・やっぱり漫画と大野君が上のような感じでしたが、2巻が終わる頃にはちょっと優子の気持ちに変化が……? 淳にも揺れる気持ちが……!?
そして第三の男(?)が……!

2巻で、アイドルに近づきたくて漫画を描いているんだね、漫画を描きたくて漫画家になった人じゃないんだね、今のままじゃあの人には会えないよ……と、脚本を書く仕事をしている伊佐の兄から辛らつにいわれて優子の心が動くところもなかなか。今後「漫画を描く」と言うことについて深く考える描写もでたりするかな?ただの恋愛コメディで終わらない雰囲気がまた良いです。

3巻も楽しみでございます。
ちなみに私が好きなタイプは淳です。まちがいない。
インドア宅デートしたいしケーブルつないで欲しい。(自分でも出来るけどw)

しかし恋は心を騒がせたものが勝ちなんじゃないかと思いもするわけですよ……


posted by 藤村阿智 at 16:00| マンガ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年07月04日

げんしけん 20巻(木尾士目)

げんしけん 二代目の十一(20) (アフタヌーンKC)



げんしけんも2代目になってからのほうが長くなっちゃったんですね。

半年に一度出る新刊を楽しみにしている私です。
面白いと思うんですけど、amazonの星は低めですね……いや、もう内容を見なくてもわかりますよ。
読書メーターとかでもみんなとにかく「斑目ハーレムが長くてうんざり」って言ってるんですよ。
私好きですよ。もう斑目さん好きだから見所多くていいなあと思って(笑)

たしかに、この2巻ぐらいで日にちも2日ぐらいしかすぎてなくて、1年かけてこの2日のこと描いてるのか〜とも思います。本来ならそういうのキライなほうなんですけど、ややこしいかんじが好きなんですよ。
ちょっと自分自身が「なんでこれはいいんだろう?」ってのをちゃんと言葉に出来てなくて、やっぱり終わらないと話への感想がきちんとまとまらないかな。

とにかく斑目さんがハーレム状態だし、なんか気のせいじゃなくて、4人に本気で「私と付き合えばいいのに」って思われているようですよ。
縁がないと思ってたモテキのなか戸惑って揺れて優柔不断さを見せ付ける斑目さん!
恋しちゃってる四人がかわいい!(アンジェラだけかわいさが薄いよ!!)


でもな〜、こういう「条件違うけどどれも魅力的で選べない」っていう中から選ぶのってやっぱり後悔とか未練とか残るんじゃないかな〜と思ったり。
分岐点になるだろうし……


私としては矢島っちとハトくんのほうも気になりますね。こっちもいい感じなのに。
ってかみんなして、いろんな選択肢があってどれを選んでも怒られないなんてずるい!
保留にしとくのがそもそもダメなはずなのにね!

……とまあ漫画だけどこの先の展開をドキドキしながら読んでますよ。
早く終わらないといいかげんこの話題が長いとも思うけど、決着したらすべての関係性が変わると思うとちょっと怖くもさびしくもあり。斑目さんとかもそう思ってるかも……
posted by 藤村阿智 at 10:30| マンガ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年06月23日

ラジエーションハウス1巻(原作:横幕智裕 漫画:モリタイシ)

6/23 1:00現在は品切れ?のためプレミア価格ですが、重版予定とのことですので
もうすこし待てば通常価格に戻ると思います。



医療漫画はいくつか読んでます。
たくさん読んでると言いたいけど、そういえるほどじゃない……まだまだ読んでない漫画がたくさんある。

最近だとDr.コトーと医龍か。もうこの二つも結構前の漫画になってきてしまった。


「ラジエーションハウス」は、放射線科を舞台に、放射線技師の活躍を描く話。
(多分)凄腕の五十嵐唯織くんは、コミュニケーション下手のため医院を転々としつつ、放射線技師をやっている。医師免許も持っている五十嵐君は、幼馴染の甘春杏ちゃんを支えるためにあえて放射線技師の仕事を選んでる様子。
そしてとうとう、人員補充のチャンスを逃さず、杏ちゃんがいる甘春病院にもぐりこむことに成功したのだ!!だ!

モリタイシ先生はキャラクターの描写がすごくいい漫画家さんで、いままでの漫画でもいいキャラクターを生み出して動かしてきたと思うんですよ。
ラジエーションハウスも、出てきたキャラクターみんながいい感じですね。まだ1巻だからそれぞれがどういう風に五十嵐君にかかわってくるかわからないけど、コミュ下手とはいえ周りとなんとかやっていけるんじゃないでしょうか……その辺のストーリーが楽しみ。
恋のほうは、五十嵐君は応援したいけど杏ちゃんがいまのところ硬そうなので、まだまだどうなるかわかんないですね。

--------------------------------------------------

ところで、この漫画は放射線科の話なので、レントゲンで診断する話が中心なんですよね。
私は個人的にはレントゲンがにがてなので……漫画ででも、中の人のことを知ったらちょっとは抵抗が減るかな?
すごく若いときに担当してくれたおじいちゃん先生が、「あなたは若いからむやみにレントゲンをとらないでおこう」って言ってくれたこととか、
検診のときにもお腹に影響のないようにエプロンかしてくれる病院とかあって、
そういう風に気を使って撮るものなんだなあと……弱いとはいえ放射線ですもんね。

上記のエピソードは京都に住んでたときの話なんですけど、東京にきたらぜんぜん配慮されなくて、
すぐレントゲンとるし検診もざっくりしててなんだか不安なのよ〜。
胃のX線とかもすごくつらいし……

1巻の後半に、女性が乳がん疑いでマンモを受けるエピソードがあるのですが、
マンモは30代だと見えにくいって話を聞いてるので、若い人が何人も受けてるのにちょっと違和感が……
超音波検査とか触診のあとの精密検査で受けたりするのかな。
私はまだマンモやったことないです。最近他の国ではマンモを40代でやるのも誤診が増えるっていうことで取りやめてるところがあるみたいですね。

オマケ漫画ではそんなマンモ(のおっぱいはさむやつ)を……、……、ぜひ!1巻を買って読んでみてください!


--------------------------------------------------
他の医療漫画についての感想は以下。
医龍12巻
http://honyonda.seesaa.net/article/24920642.html
医龍13巻
http://honyonda.seesaa.net/article/37362964.html
医龍17巻
http://honyonda.seesaa.net/article/114635906.html
あれ〜医龍って最後まで感想書いてないのか……適当だな〜私

Dr.コトー診療所21巻
http://honyonda.seesaa.net/article/37108927.html
もう9年以上前か。書いてある感想読んでも内容が思い出せないな……
(その後の引越しで手放してしまったので手元にない)
posted by 藤村阿智 at 01:28| マンガ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年06月21日

さびしすぎて〜に行きましたレポ(永田カビ)

タイトル、最初はちゃんと書いたんですけど、広告とかサイト規約の関連で
この文字列はアウトの可能性があるので、タイトルぼかします。うーん。

正式タイトルは画像で確認してください。

あ〜せいねんむけの内容じゃないけどせいねんむけでもあるのかもな……直接的な描写はけっこうあります。
どうやって紹介したもんかなやむな。
「そこじゃない」部分が良かったし、そこじゃない話なので。




「なにか」につまづいてしまって、うまく人とコミュニケーションがとれなくなった主人公。
(所属を失った、社会人にすんなりなりきれなかったのがキッカケのひとつとしてあげられているかも)
コンプレックスや精神的な痛みを癒す・次のステップに行くには「抱きしめられる」ことが必要だと思いいたって、そういうサービスを利用してみた、けど……というお話。

pixivでそのいちばん盛り上がるあたりは読んでいた。単行本ではそこにいたるまでの葛藤や、前提が補足されている感じ。もともと期待していたけど、やはり前提や葛藤の中に読むべきところが多いと思うので、心になかなか解決できない寂しさや、停滞したものを感じる人は読んでみるといいと思う。


私自身のことを言えば、近頃共感が薄れていた。
共感と言うのは気持ちいいもので、自分だけじゃない、自分も認められる、誰かと自分が同一っていうすごい感覚なのです。
そんな共感が失われるのはストレスになるのよ。
共感とは決して他を排除することではなくて、自分以外からの支えのひとつだと思っている。

このところ立て続けに「これはこういうもんだ」という決め付けを見かけては「私はそうじゃない」という、共感できない断定に晒されて、もっと「私はこうだ、こうなんじゃないか」っていう話を聞きたかったんだよ……


「居心地が悪い時って 劣等感から自分をよく見せようとしている時か 自分の本心をわかってない時」(29P)
「私 自分から全然大事にされてない……!!」(55P)
「自分から『大した事ない』扱いされる」(55P)


自分ではがんばって、もうダメだ、休もうって思ったのに回りからは「(いままでが)休んでるんだと思ってた」って言われちゃうとか……つらいけどなんか思いあたる
とにかく自分と周りの考えてることや欲しいもの与えるものがちがいすぎて「??」とはてなが飛んでる状態の「前提部分」……

ほかにもいろいろあるんですが、とにかくこうやって「ああ、そう、そうなんだよね〜」と思いながら、自分のもやもやを言語化してくれている本を読むのはとてもやすらぐのです。

そして性へのコンプレックスをみつめて表題どおりの行動の結果、たどり着いた思いもなんかすがすがしいですね。欲しいものが少しずつわかってきたのかなって思わせるラストがまた良いのです。
posted by 藤村阿智 at 11:46| マンガ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年06月10日

文具少女ののの1巻(星屑七号)

文具少女ののの(1) (ヤングガンガンコミックス)



文房具(折れないシャーペン)を愛してしまった少女・若射のの は、イケメン先輩からの告白も断わってしまうほど。
あまりにも無碍に断わったために、納得の行かない先輩は悪の心に取り付かれ、ののに襲い掛かるが……
ののが愛するシャーペン「ロクロック」は特別なシャーペンだった!!
文具愛を力に変えて、折れない心で敵と戦う文具少女が誕生したのであった!!


文具が折れる描写などは文具好きとしては見ててつらいものがあるんだけど……
でも1巻読み終える頃にはだんだん面白くなってきたかな? 女の子キャラがみんなかわいいですね。


【ついでに他の文房具漫画についてもかく】
--------------------------------------------------
私自身が文房具好きで、漫画も好きで、描いてたりもするので、文房具が出てくる漫画と聞けば積極的に読んでます。
さいきん「文具天国」読み返したらすごく面白かったです。なかなか描けないですよ、こういうのは……


文具店を切り盛りする小学生を描いた「夕焼けロケットペンシル」もいいですよ。
仕入れたり、売ったり、維持することの大変さにも触れられていて、コメディの中にきちんとリアルを混ぜてくるあたりがマジメに描かれてる漫画だな〜と思います。文具店描写も好き。近所にあったら行きたい!


文房具がいろいろ出てきて楽しいという意味では、漫画家について描いた漫画もいいですよね。
だいたい、その作者さんがどういう道具を使って描いているのかわかるからいいですね。
そういえば漫画家漫画で「フルデジタルの漫画家さんキャラ」っていまのところいないんじゃない?
漫画家としての、漫画を描く生活を描いた漫画じゃなくて、別のテーマの漫画に出てくる「職業・漫画家」だったら、フルデジタルとかありうるかも。

漫画家以外に文房具使う職業ってあるのかな? おなじ作家でも小説家は文房具つかわなそう(使ったとしたらペン・万年筆と原稿用紙?カッターとか使わないんじゃないか)。
学校の先生とか。あとはやっぱ事務仕事の人かな……

--------------------------------------------------

私も文房具の漫画を2005年から描いてます。「文具少女ののの」みたいに迫力があるわけでも、女の子が可愛いわけでもない地味目な漫画ですがお気に入りです。
新作かかなくちゃなあ〜。っていうか、俄然描きたい気持ちになってきた……

便乗して私が描いてる文房具漫画を宣伝
まかせて!文具仮面
ラベル:文房具
posted by 藤村阿智 at 10:43| マンガ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
×

この広告は90日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。