「青空文庫を100本読む」と言うのを掲げました。
毎年本に関しては「300冊読む」とか言っていて、300冊ぐらい読んでるんですけど、
青空文庫は短編もあったりと「○冊」に含めるのが難しい。
だから、今までも読んでるんですけど、ノーカウントだったのです。読書量に入れてなかった。
ということで、今年は再読含めて、青空文庫で小説を100本ぐらい読みたいと。
カウントすれば読む気も出てきそうだし。あらすじや感想は書いたり書かなかったり……ムリのないメモにしたい。
【1】株式仲介店店員(コナン・ドイル)
http://www.aozora.gr.jp/cards/000009/card43497.html
赤髪連盟(赤髪同盟、赤毛連盟など)と似た話で、私の好きな「楽で儲かるけど意味のわからない仕事をさせられる」話。好きなんですよね……実生活でも、「なんだこの仕事は」って思ったときに「ホームズのアレみたい」って」つぶやいてます。
【2】藪の中(芥川龍之介)
http://www.aozora.gr.jp/cards/000879/card179.html
とある事件についていろんな人の証言を聞く。そこから見えてくる事件の本質とは。
【3】あばばばば(芥川龍之介)
http://www.aozora.gr.jp/cards/000879/card14.html
いつも買いものに行く店には無愛想なオヤジしか居なかったのに、いつのまにか女性の売り子が。別に好きでも何でもないしドジだからからかってやってただけなのに、ある日を境に姿を見なくなってしまって……
【4】走れメロス(太宰治)
http://www.aozora.gr.jp/cards/000035/card1567.html
有名な話。中学生の頃にももちろん読んだし(私が書いたパロディ小説が学級新聞に載ったよ)
あらすじは知ってたけど、改めて読むと……細かいところに突っ込みを入れてしまう。
暴君である王様が最後に友情に感心してたけど、最初に親族など近い人間を含む大量の人間を処刑してるからね、この王様は。あとメロスも、余裕だと思ってゆっくりしてたら橋が流されてて濁流に飛び込むとか、犬を蹴っ飛ばすとか、もういろいろダメそうな感じ。
【5】予の描かんと欲する作品(夏目漱石)
http://www.aozora.gr.jp/cards/000148/card2678.html
これはいいですね。小説書いてる人とかは一回読んで見るといいと思います、短い話だし。
【6】山地の稜(宮沢賢治)
http://www.aozora.gr.jp/cards/000081/card4469.html
これの前に読んでた文章が全然頭に入ってこなくて困っちゃったので、違うのを読もうと思ってたまたまクリックしたのがこの山地の稜。
余計に混乱したというか、さっぱり文章として理解できず、文字の羅列にしか思えなくて、余計に混乱。とうとう文章が読めなくなったのかと心配になったけど、人に読んでみてもらったら「わかんなくても普通だと思う」と言われたのでよかった……(笑)
宮沢賢治らしい雰囲気と空気はあるんだけど、まあ、残念ながらわかんないです……私、宮沢賢治合わないのかもな。
【7】階段(海野十三)
http://www.aozora.gr.jp/cards/000160/card1224.html
面白かった。まじめな研究員である主人公が、他の調査の手伝いで信濃町の駅を利用する人間の数を数える。女性が苦手なのに、女性を数える担当になり、階段の端からなんとか足だけ見てやり過ごそうとするが、美しい脚に心を奪われてしまって……
とにかく脚の描写!しつこいぐらい、変態的に脚の美しさが語られる。足フェチの話で終わるかと思えば、これまた特徴的な螺旋階段のある図書室で殺人事件が起こる。主人公は自分への疑いを晴らそうと推理を始める。そしてその先に見つけた、自分に取り付いていたものとは?
そんなに長くないのに、ぎゅっと詰まって急展開する内容で面白い!オススメ!
【8】日本山岳景の特色(小島 烏水 )
http://www.aozora.gr.jp/cards/000027/card644.html
登山家の一面もある小島氏(いろんなことをされてる人らしく……)による、日本の山岳風景についての話。
海外の名峰との比較もある。
山頂へ登山するというよりは、遠くから眺めたときの山のすばらしさが中心かな?
「山岳風景」だもんね。富士山の裾野の広がりのよさとか、火山があることによる山そのもののカタチのよさや湖など環境のよさも。山が風景にある土地で育った私には、山を誉める話は読んでてうれしいもの。
句読点の使い方が独特で(ひとつの文章が長い……)読みすすめるのに時間がかかってしまった。
【9】(梶井基次郎)
http://www.aozora.gr.jp/cards/000074/card423.html
梶井基次郎、といったら「檸檬」が浮かんでくるのですが、檸檬を読もうと思って作品一覧を眺めていたら出てきたのがこの作品。ちょっとキヤク的にNGなタイトルかもしれないのでタイトルは書かない。
リンク先では別に、普通に見られます。普通の単語ですがアカウントが停止になるといううわさでして(笑)
猫が深夜に抱き合って、何をするでもなく抱擁しているのを眺める話と、河鹿がまさに生命のいとなみを行うのをみて命の輝きを感じるという話。短いけどどちらもなかなかよかった。オススメです。
【10】醜い家鴨の子(アンデルセン ハンス・クリスチャン )
http://www.aozora.gr.jp/cards/000019/card42386.html
みにくいアヒルの子、もちろん昔からストーリーは知ってますが、どういう風にかかれたお話なのかは知らなかった。なので読んでみた。
まあ、流れは記憶のとおりで、特に「ええええ本当はこんなふうなんだ?」って驚くこともなく、
アヒルの子どもたちの中にすごく醜いヒナが混ざってた。
醜さのあまりみんなにいじめられる。
本当は白鳥だった。
ってハナシなんですが、容赦ないですね……結局見た目なんですね重要なのは。
醜いアヒルだったときの、自己嫌悪とか、諦観とか、周りのいじめっぷりは本当にひどいね。
いじめられる理由が「醜い」だからね。本人も醜いから仕方ないな〜って感じで。
白鳥に憧れてたけど、冬を越してみたら自分も白鳥だった上に、白鳥の中でも美しいほうだったので
白鳥にも人間にもモテるようになった。幸せ。って事なんだもん……
【11】赤いくつ(アンデルセン ハンス・クリスチャン )
http://www.aozora.gr.jp/cards/000019/card42378.html
歌の赤いくつとなんか関係があるかと思ってましたが違う話でした。
少女は貧しかったけど赤いくつをもらう。そのおかげでいいことがあるが、
安っぽいくつだということで捨てられてしまう。
赤いくつに魅せられた少女は次も赤いくつを履くが、呪われていて、履かずにおれないし履くと踊ってしまうし脱げないし……
赤いくつを履いて踊ってたせいで生活もままならないし、恩人の死に目にも会えなくて、ほとほとイヤになって首を切る職業の人に頼んで足ごと赤いくつを切り離してもらって一件落着……?
足のないまま家政婦として働き出して、懸命に働いて周りにも慕われるようになった少女(だった女性)は、ようやく寺(教会かな?)に立ち入ることができ、天使につれられて天へ召されるのでした……
って、怖いよ〜。少女になんの落ち度もないところが怖い。そういう、童話にありがちな「○○のバツで、悲しい目にあったのです」って話じゃないんだよね。でもこっちのほうがいいかな。どんな人にも悲しいことは降りかかるし、けして本人が悪いばかりじゃないんだというお話。オススメ。
【12】ニャルラトホテプ(ラヴクラフト ハワード・フィリップス)
http://www.aozora.gr.jp/cards/001699/card56839.html
初めてのラヴクラフト。「ラヴクラフトとか好きそう」といわれながら読んだことがなかった。
というか名前すら知らなかったんだけど、いま興味がある。本を買ってみよう。と思いながら検索したら、
青空文庫でこちらだけ読めた。とっても短いのですぐに読めちゃう。
いいですね、ほかのも買って読んでみよう。